みんなのケータイ
使い捨て感覚で使えるWi-Fiルーターを試す
島田純
(2015/12/17 06:00)
「店頭で購入してすぐに使えるモバイルWi-Fiルーター」が秋葉原にて販売中というAKIBA PC Hotline!の記事を見つけたので秋葉原のイオシスで購入。実際に「KABUKIWiFi」を利用してみました。
KABUKIWiFiのメリットはなんと言っても「購入して一切の登録手続なしにデータ通信が利用可能」となることです。店頭で商品を購入後、モバイルルーターの電源を入れるだけですぐにデータ通信が繋がることのありがたさは、海外に渡航して現地でプリペイドSIMカードを購入し、自力でAPN設定やSMSを用いてインターネットプランを契約するなど、一連の手順の煩わしさを経験していると、ご理解いただけるかと思います。
KABUKIWiFiの販売価格は4980円(税込)。モバイルルーター本体と、利用開始から15日間通信できるSIMカードがセットになっています。短期滞在向けのプリペイドSIMカードが2000円前後から購入できることを考えれば高いのですが、SIMフリーのモバイルルーターがセットになっていること考えれば割安です。
「店頭で買って電源ONですぐにデータ通信が使える」という点では申し分のないKABUKIWiFiですが、最大のデメリットは端末側が4G LTEに非対応になっているため、4G LTEの高速通信は利用できないこと。セットとなるAVOXのモバイルルーター「AWR-100」の対応する通信速度は下り最大21Mbps、上り最大5.76Mbpsに留まるため、通信速度そのものには過度な期待はできません。
それでも、同梱されるSIMカードに含まれる通信量は1日あたり200MBまで(超過後は200kbpsに制限)と、旅行中にスマートフォンを使ってSNSの更新や現地情報を検索したり、Googleマップなどを使ってルートを検索して使うには必要十分な容量と言えるでしょう。
SIMフリーのモバイルルーター+プリペイドSIMカードの組み合わせでの販売は、家電量販店のほか成田空港や関西空港に設置されたOCN モバイル ONEの自動販売機でも既に開始されているため、特別な目新しさはありませんが「電源を入れるだけですぐに使えるようになる」、なおかつ価格も5000円を下回っており、「使い捨て感覚」で買えるという点では、KABUKIWiFiはバランスの良い通信手段と言えるでしょう。
ちなみに、KABUKIWiFiに同梱されているSIMカードは4G LTE対応のmicroSIMなので、同梱されているモバイルルーターからSIMカードを抜き出して、別途ドコモの4G LTE対応機種で利用すれば、4G LTEでの通信を行うことは可能なようです。