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OSバージョンアップを機に、久しぶりに起動!

 1年ちょっと前にAndroid 4.4端末として発売された「ARROWS NX F-02G」。6月にAndroid 5.0へのアップデートが予告されてからというもの、今か今かと待ち続け、ついに11月、待望のOSバージョンアップが実施された。すでに後継となるF-04GやF-02Hも発売されているが、Android 5.0はマテリアルデザインの採用でインターフェースが大きく変わったタイミングでもあり、使い勝手も向上している。というわけで、具体的にどんなところが変わったのか、ARROWS NXならではの機能に焦点を当ててチェックしてみたい。

バージョンアップ完了!
Android 5.0で最も特徴的なのは、画面下部にあるナビゲーションバーのボタンデザインだろう
シンプルに指紋を模したイラストが表示されるロック画面

 まずスリープ復帰時の指紋認証が求められる場面から、さっそく微妙にグラフィックが変わっている。従来は指紋センサーを操作する際にシンプルな手のイラストか、端末を模したグラフィックのどちらかを表示していたところ、バージョンアップ後は指紋風の小さなイラストが表示されるごくシンプルな見た目になった。表示パターンはこの1種類しかなく、従来のように表示パターンを切り替えることはできなくなっている。

通知を非表示にすることで、ロックを完全に解除するまでステータスバー上のアイコンも表示されなくなる

 そしてこのロック画面では、「通知の表示・非表示切り替え」も行えるようになっている。これはAndroid 5.0で追加された標準機能だが、従来だとせっかくロック解除に指紋認証などのセキュリティ設定をしているのに、認証前でも画面上部のステータスバーで通知の有無に気付けてしまうという問題があった。しかし今回のOSバージョンアップにより、F-02Gをより安全に使えるようになったわけだ。

 OSバージョンアップによるもう1つの大きなポイントは、独自のネットワーク安定化・高速化技術である「マルチコネクション」を有効にするアプリを指定できるようになったこと。これまではChrome、Gmail、Twitterのような主要アプリにしかマルチコネクションは対応していなかったのが、基本的にはどんなアプリにも対応するようになり、あえてマルチコネクションの利用を除外したいアプリも明示的に選べることになった。この部分だけでもF-02GをOSバージョンアップする価値はあると思う。

マルチコネクションを有効にするアプリを個別に指定可能に
「NX!エコ」はそのまま残る。が、代わりにAndroid 5.0標準の「バッテリーセーバー」は利用できない

 バージョンアップ後のOSバージョンは5.0.2で、これは後継のF-04Gと同じOSバージョン。ざっくり言えば、F-04Gから虹彩認証機能を省いたものに相当する機能をF-02Gが備えることになる。唯一F-04GになくてF-02Gにある(残る)機能は、節電を図るための「NX!エコ」だけれど、オンにするとこれまで以上に顕著に快適さが損なわれるように感じる。代わりにAndroid 5.0標準の節電機能である「バッテリーセーバー」は利用できないが、十分なバッテリー容量のあるF-02Gだから気にするほどではないはず。なにより全体のインターフェースが変わって、新しい端末になったかのような気持ちよさが味わえるのはうれしいものだ。

 ちなみに筆者の場合、どうやらF-04G以降の虹彩認証に慣れてしまったせいか、今回のOSバージョンアップで久しぶりにF-02Gを使ってみたところ、ロック画面でしばらくディスプレイをにらみつけてしまうという問題が発生した。3秒後くらいに「ああ、虹彩認証じゃないんだ」と気付くのだけれど、指紋認証も手軽に使えるとはいえ、やっぱり新しい機種の虹彩認証は、なじみやすさ、使いやすさの面で優れた技術なんだなあと改めて実感した次第だ。