ソフトウェア更新と日本語入力

2011年10月5日 06:00
(法林岳之)
G'zOne IS11CAのソフトウェア更新(ケータイアップデート)は3G回線のみ。パケット通信料は無料
HTC製htc EVO WiMAX ISW11HTのソフトウェア更新で追加された共通Eメールアプリ。シンプルだけど、なかなか使いやすい

 前回、「しっくり来ないG'zOneのEメール」って話を書いたけど、その後、9月29日にソフトウェア更新サービスの提供が開始された。内容は記事にも書いてあるので、そちらを参照して欲しいけど、Eメール関係も少し改良されているようだ。ただ、前回のエントリーで指摘したような課題は改善されておらず、「まだまだ」というのがホンネ。

 一方、ソフトウェア更新で最近、グッと印象が変わったのが以前、このコーナーでボクが取り上げていたHTC製htc EVO WiMAX ISW11HT。ソニー・エリクソン製Xperia acro IS11Sと同時にソフトウェア更新が提供されたんだけど、この2機種は元々、EZwebのEメールに非対応。9月16日に発表されたソフトウェア更新で、EZwebのEメールが送受信できるようになったほか、au one Marketや緊急地震速報などにも対応し、かなり使える環境が整ってきたのだ。なかでもEメールは予想以上に使い勝手が良く、正直なところ、このEメールアプリをG'zOne IS11CAに提供して欲しいくらい(笑)。両機種ともEメール非対応で選ばなかった人が多いだろうけど、今回のソフトウェア更新で、かなり「買い指数」が上がった気がする。もっとも秋冬モデルが発表されたばかりなので、そっちが気になる人が多いかもしれないけど……。

 とまあ、G'zOne IS11CAに厳しい話ばかり書いていてもしょうがないので、個人的に気になってるところとして、日本語入力について、少し触れておきましょう。

 G'zOne IS11CAの日本語入力は、ATOKを採用していて、入力方式はフリック入力やフラワー入力、T9入力などが使える。T9入力はNEC製ケータイに搭載されていたことで知られているけど、50音の各行の先頭を押せば、その組み合わせの予測変換候補が表示されるというもの。たとえば、「か」「わ」「は」「゛」「わ」「は」の順にタップすると、画面のように「今晩は」や「根本は」「看板は」「近辺は」などの変換候補が表示される。ちょっとクセのある入力方法ではあるけど、ケータイのソフトウェアキーボードでも少ないタップ数で目的の日本語が入力できるのは結構、ポイント高い。

 もうひとつ面白いのがQWERTYキーボードのフリック入力。普段からパソコンを使っている身としては、QWERTYキーボードは魅力的なんだけど、意外に面倒なのがアルファベットの大文字/小文字、英字/数字/記号の切り替え。たとえば、「au IS11CA」なんて入力しようとすると、普通のスマートフォンだったら、文字種を2回も切り替えなきゃいけない。

 ところが、IS11CAのQWERTYキーボードは、英字入力モードのとき、上にフリックして大文字、下にフリックして数字や記号が入力できるため、文字種を切り替える必要がグッと少なくて済むのだ。たとえば、[t]のキーを押して、上にフリックすれば「T」、下にフリックすれば「5」といった具合いで、なかなか快適に入力できる。

 惜しむらくはディスプレイサイズが約3.6インチと、最近のスマートフォンではあまり大きくない部類に入るため、ボクのように指先の太い人にとっては、ちょっとQWERTYキーボードが扱いにくい。約4.3インチとは言わないけど、せめて約4インチくらいあったら、もう少し打ちやすかったかもしれない。とは言え、他機種にはない賢いユーザーインターフェイスなので、ぜひ他のモデルにも活かして欲しいところだ。

日本語入力はATOKを採用。ケータイ入力やフリック入力のほかに、T9入力も選べる「か」「わ」「は」「゛」「わ」「は」の順にタップすると、こんな候補が中段に表示される
QWERTYキーボードの英字入力モードでは、キーをタイプすれば、そこに表示されている英字がそのまま入力される。ここでは「t」が入力される同じ入力状態のまま、上方向にフリックすると、大文字が入力される。ここでは「T」が入力される
同じ入力状態のまま、下方向にフリックすると、数字や記号が入力される。ここでは「5」が入力されるキーは少し小さめだが、QWERTYキーボードのフリック入力は慣れると、結構、快適かもしれません。