G9の素朴な疑問を担当者に聞いてみたが......

2009年7月8日 11:00
(太田亮三)

 あらかじめ書いておくと、タイトルにある「素朴な疑問」とは、もしかしたら誰も気が付かない、もしくは気が付いても気にもとめない疑問かもしれない。

 それに気が付いたのは早く、G9購入日の帰宅後だった。間接照明オンリーで"アーバンライフ"と揶揄を込めて称される筆者の部屋だが、実際のところはおびただしいまでの荷物などが文字通り山積しており、あえて照明を控えめにし、見たくないところは暗くするという視線誘導まがいの手法が実践されているだけなのである(現実逃避ともいう)。

 そんな常日頃から薄暗い筆者の部屋においては、手元の明かりをパソコンモニターのバックライトに頼ることもしばしば。G9を購入した日も、帰宅していつものようにパソコンモニターの前にG9を置いた。すると、ディスプレイ表面が怪しく赤紫に反射しているではないか! そしてそれを筆者はカッコイイと思ってしまった。スポーツ用のサングラスから戦闘機のキャノピー(操縦席の窓)まで、「色つきの反射」はいつも男心をくすぐるものだが、小粋なアイデアが光るG9のボディデザインに関心していた筆者は、なにか特別な効果を狙ったコーティングを施した結果にちがいない! と半ば強引に思い込んでいた。

 その後、赤紫に反射するのは、表面の透明なパネル全体の特性であること、手持ちの携帯の中で赤紫に反射するのはG9だけ、本体を斜めにしたときに起こる、そして、パソコンのディスプレイの光でのみ起こる現象らしい、ということが分かった。太陽や電球、蛍光灯では普通に反射するだけで、色が変わらないのである。


 そうこうしているうちに、筆者は取材でiida第2弾「misora」の製品説明会に出席することになった。会場にはKDDI側のG9担当者もいたので、ここぞとばかりに前述の疑問をぶつけてみたところ、これが見事に玉砕した。「知りませんでした」「本当ですか」「別に特殊なことはしていないはずです」など夢破れる発言の数々をちょうだいし、説明会でプレゼンテーションに使ったパソコンの前で実演する事態にまで発展。なんとか変色反射現象が確認され、特殊なコーティングが施されているならば別途連絡をいただけるということで決着したのである。関係者の皆様、ご迷惑をおかけしてすみませんでした。