みんなのケータイ
「モバイルPonta」の新規発行がいつの間にか終了していて、ローソンでポイントをもらうのがちょっとだけ面倒になった件
2023年12月20日 00:00
おサイフケータイは廃れつつあるのではないか──。あくまで筆者個人の主観にはなりますが、そう感じざるを得ないケースが2023年は2つありました。1つ目は、スターバックスカードのおサイフケータイ対応終了です。
スターバックスカードはその名の通り、大手カフェチェーン・スターバックスによる独自の電子マネー。プリペイド式になっており、店頭で物理カードを購入して繰り返しチャージするのはもちろん、スマートフォン上で電子カードを発行することも可能でした。
この電子カードは登録方法次第で、スターバックスの店頭端末にスマホをタッチするだけで残高引き去りができます。この部分が「モバイル スターバックス カード」と呼ばれるサービスで、個人的に大変重宝していました。
しかし2024年1月31日には、このモバイル スターバックス カードのみが完全終了(スターバックスカードのほとんどの機能は存続します)。これに先立つ2023年9月30日には新規登録が停止となりました。
よって10月12日発売のPixel 8 Proではモバイル スターバックス カードは利用不可。以後、スターバックスのアプリを起動して決済用QRコードを店員さんに見せる、のが日常になりました。
このスターバックスの対応についてはあらかじめ把握していたのですが、完全に不意打ちだったのが2つ目。今回のメインテーマでもある“ローソンアプリでのモバイルPonta登録サービス終了”です。
コンビニのローソンでは、会計時にPontaカードを提示すると、バーコードが読み取られ、Pontaポイントが貯まっていきます。まずこれが基本。
しかしローソン公式アプリから手続きをしておけば、Pontaカードを店頭レジにタッチすることでもポイントが付くのです。これが、おサイフケータイを利用した「モバイルPonta」。おサイフケータイに依拠する機能なので、当然Androidでのみで利用できていました。
しかも、このタッチはその他電子マネーの引き去り時に同時処理されます。たとえば店員さんに「Pontaカードありますか?」と聞かれた時に「ないです」と仮に答えても、決済実行時にスマホをレジ端末にタッチさせれば、そこで付与判定が行われ、言わば“ついで”にポイントが貯まっていくのです。専用のカードを提示しなくてもポイントが貯まるので、かなり便利な機能でした。
Webサイトでの説明によると、ローソンの公式アプリを使って、スマホにモバイルPonta機能を登録できるサービスは6月30日に終了したとのこと。
なるほど、これなら確かにPixel 8 Proで登録をしようとした際、アプリ上に関連メニューが見当たらないのも合点がいきます。ちなみにローソン公式アプリから、dポイントカードをおサイフケータイに登録するという同等機能がありましたが、同じく6月30日で終了しています。
この仕様を知ったのは、確か10月後半だったでしょうか。ローソンで買い物したとき、なぜかポイントが付いておらず、そうか機種変更時の移行作業漏れかと気付いて諸々チェックしたものの、制度自体が終了していて驚愕……という流れでした。
ただ愚痴をこぼしていてもしょうがありません。最近の筆者は、ローソンではほぼ確実にau PAYによるバーコード決済をするようになりました。
アカウント連携を済ませておくと、1つのバーコード(読み取り)で決済とPontaカード提示を済ませられる効果があるためです。「2回必要なものが1回で済む」というのは魅力的ですが、しかし「アプリの起動回数をとことん増やして、リード(見込み客)ジェネレーションやったるでー」みたいな、運営側の思惑に乗せられているだけのような気もいたします(笑)。
その後調べたところ、Pontaではなくdポイントでよければ、おサイフケータイによるタッチ付与が可能なケースがありました。「(モバイル)dポイントカード(おサイフケータイ)」という機能を使うのです。
設定も簡単で、アプリからdアカウントでログインして、いくつかの確認手順を踏むだけ。実際、ローソン店頭レジでiD決済した際、一度スマホをタッチしただけで、dポイントが付与されるのも確認できました。
さらにさらに、iPhoneのウォレットには現在でもPonta、dポイントカードをどちらとも紐付け可能。ローソン限定ながら、Apple Payでの決済とポイントカード提示を1回のタッチで行うこともできるのだとか。いやぁ、勉強不足でした。
しかし考えてみますと、3月にはANAのSKiPサービスが終了して、おサイフケータイのタッチによる空港保安検査場通過もできなくなったそうですね(最近、飛行機に乗っていないのでよく知らない)。なにかこう、おサイフケータイ愛好家としては、真綿で首を絞められているといいますか、不安な日々が続きそうです。