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世界初のあれこれより、その持ちやすさに驚いた「Galaxy S10+」

【Galaxy S10+】

6.4インチのQHD+(3040×1440)ディスプレイを搭載する「Galaxy S10+」だが、実際に手にしてみると画面サイズの数字ほどには大きさ、重さを感じない

 2月にサンフランシスコで開催された「Galaxy Unpacked」を取材しました。いち早く「Galaxy S10」シリーズに触れることができたのですが、その際に筆者が最も感動したポイントは、世界初のHDR 10+対応有機ELディスプレイでも、ディスプレイ内に配置された超音波式指紋認証センサーでも、超広角を加えた3眼カメラでも、世界初のWi-Fi 6対応でもなくて、実はそのサイズ感でした。

 実際にイベントのあと、グローバル版の「Galaxy S10+」の貸し出しを受けて、MWCの取材のため直後に訪れたバルセロナや、その後の短い休暇で訪れたパリで持ち歩いてみたのですが……6.4インチという、ちょっと前までなら確実に「ファブレット」呼ばわりされていたディスプレイサイズながら、そこまで大きくも重くも感じませんでした。それどころか写真なんかも片手で撮れるくらい、大画面なのに実に取り回しがしやすかったのです。

 「なぜ持ちやすく感じるんだろう?」と思い、改めてそのスペックをチェックしてみると、サイズは157.6×74.1×7.8mm、重さ175gで、前モデルで6.2インチのディスプレイを搭載する「Galaxy S9+」(158×74×8.5mm、重さ187g)よりも、少しサイズダウンしていました。ディスプレイは大きく、レンズは2眼から3眼に、バッテリー容量は3500mAhから4100mAhに増えているのに、どうやったら重さを12gも軽くできるのか不思議ですが、とにかく筆者が持ちやすいと感じたのは実際に薄く軽くなっていたからでした。Galaxy Unpackedでは、フォルダブルな「Galaxy Fold」に話題が集中しがちでしたが、大画面と持ち歩きやすさの両立という意味では、折りたたみではないもののGalaxy S10+も十分に革新的だと感じました。

 取り回しがしやすい上に片手でしっかりホールドできるので、街ではスナップ撮影なども気軽に楽しむことができました。その際に感じたのが、風景を切り取るにはやはり超広角レンズがあると便利だなということ。Galaxy S10+の超広角レンズは人の目の視野角とほぼ同じ、123度をカバーしています。123度ですから当然ながら多少はゆがむのですが、それでも見た風景をまるっと残せるのはうれしいもの。今回のMWCでは他メーカーからも同様に、超広角レンズを採用したスマホが発表されました。一度ワイドに撮れる便利さ、楽しさを体験すると手放せなくなること必至。超広角がこれからのスマホカメラのスタンダードになっていくのかもしれません。

超広角スナップ例。近い場所からワイドに撮影できるので、混み合う観光スポットなどでも撮影がしやすい。旅のスナップ撮影に広角レンズは欠かせない
韓国のガラスフィルムメーカーWhitestoneのブースでサンプルを貼ってもらい、指紋を再度登録。試したところ、フィルムを貼った状態でも認証された。同メーカーの製品は日本でもドコモショップなどで取り扱われているという

 さて、パンチホール型で画面占有率は87.5%となっている「Galaxy S10+」ですが、ここまでほぼ全面がディスプレイとなると、やはり気になるのがキズです。キズをつけないようにするにはフリップ型のカバーを用意するか、あとはガラスやプラスチックの保護フィルムを貼るしかないのですが、ディスプレイ内には世界初となる超音波式指紋認証センサーが搭載されているだけに、保護フィルムが認証にどう影響するのか気になるところ。

 そんな折、MWCで「Galaxy S10+」用のガラスフィルムを展示していた、メーカーがありました。説明を聞くとエッジディスプレイをカバーしており、指紋認証にも影響しないとのこと。サンプルを貼ってもらって試したところ、フィルムを貼った状態で再度指紋を登録しなおす必要はあるものの、確かにちゃんと認証できました。「Galaxy S10」シリーズの日本での発売は今のところ未定ですが、そうなった際にはさらにいろいろなアクセサリーや周辺機器が登場するはずなので、そちらも楽しみにしたいと思います。