みんなのケータイ
複数のデバイスでできるだけ手間なく、確実にデータを共有する方法
2018年5月9日 06:00
仕事柄いろんなデバイスを試す機会も多いのですが、その際に毎度苦労するのが、複数のデバイスに分散したデータをいかに手間なく集約して整理するかということ。たとえば写真。筆者の場合、いろんなスマホで写真を撮るので、はっきり言ってどのスマホで何を撮ったか覚えていません。自分でもダメだなぁと思うのですが、昔から整理整頓がどうにも苦手なのです。
以前、ライフハックのスペシャリストにお会いしたときに、そんな悩みをぶつけたところ、「今はもう、データは整理整頓するのではなく、あとから検索して探す時代ですよ」と言われ、ハッとしたことがあります。それまではローカルのストレージなどに機種ごとにフォルダを分けて保存するなど、なんとか整理しようと試みていたのですが、以降はどのスマホからも、写真はとりあえずGoogleフォトに突っ込むようになりました。
たくさんあるフォトストレージの中からGoogleフォトを選んだ理由は、AndroidはもちろんiOSデバイスからもアップロードと閲覧が可能なことと、多少圧縮されてしまうことをいとわなければ、容量無制限で使えること。さすがにレビューするスマホの写真作例が圧縮されてしまうのは困るので、そういう場合は別途ローカルのストレージにバックアップしていますが、それ以外の日常の写真や動画は、基本的にすべて自動的にGoogleフォトにアップロードされるよう設定しています。
GoogleフォトはさすがにGoogleのサービスだけあって、検索機能が優れていて、後から目当ての写真を探すのも割と簡単です。日付や撮影場所、撮影した端末名などで検索できるのはもちろん、「パーティー」とか「焼肉」とか、かなりいい加減なワードでもちゃんと検索できます。しかもこの画像検索にはGoogleが今注力しているディープラーニングが活かされているので、日々どんどん賢くなっていてイイコトづくめ。
中でも最近、特に便利だなと感じているのが、アップロードした写真を自動的に他の人にシェアできる機能です。Googleフォトアプリのメニューにある「共有パートナーアカウントを追加」というのがそれで、友達のアカウントを登録して、さらに共有する写真をその友達が写っているものに指定しておけば、一緒に撮った写真などがGoogleフォトにアップロードされると同時に、顔認識で識別され友達に自動的にシェアされます。いちいち写真を受け渡す手間が省けて、かなり便利。これはたとえば夫婦で子供の写真を共有したいときなどにも、使える機能ではないでしょうか?
さて写真については、とりあえずGoogleフォトに集約してあとから検索することで、どのスマホからも同じデータが利用できるようになりました。では、その他のデータ、たとえば今まさに仕事で使っているOfficeファイルとか、テキストファイルとか、PDFなんかをどうしているかというと、今はメインのWindows PCのデスクトップをクラウド化する方法をとっています。具体的にはDropboxの共有フォルダの中にメインPCのデスクトップの場所を移動し、Dropbox経由で他のデバイスからもデスクトップへアクセスできるようにしています。
デスクトップの場所をDropboxの共有フォルダ内に移動するのはわりと簡単で、プロパティを開いて「場所」の指定を変更するだけ。こうすることで、デスクトップがまるごとDropboxで共有できるようになります。Dropboxを使っているのは、PCはもちろんスマホからも利用しやすく、対応アプリも多く、なおかつ同期が早いという理由から。
そして、なぜデスクトップをまるごと共有するのかといえば、それは私が整理整頓が苦手だからです。実は以前は普通に共有フォルダを使っていたのですが、肝心のファイルをそこに入れるのを忘れてしまい、肝心なときに他のデバイスからデータを利用できないということが度々ありました。日常的にデータが勝手に保管されるデスクトップをまるごと共有するようになってからは、他のPCでもすぐに同じデスクトップ環境を利用できるようになっただけでなく、現在進行中の仕事の様々なデータに、タブレットやスマホからカンタンにアクセスできるようになりました。
たとえばiPadユーザーに人気のアプリ「GoodNotes」では、Dropboxから直接データを取り込むことができます。メインPCのデスクトップにあるPDFをGoodNotesに読み込み、Apple Pencilで校正して、またデスクトップにデータを保存し直すなんてこともカンタンにできるわけです。日常的に使っている場所=デスクトップが常に更新される今のスタイルになってからは、データをどこかに集約して整理整頓するなんてこと、ほとんど考えなくなりました。私と同じく整理整頓が苦手な人がいたら、ぜひ試してみてください。