みんなのケータイ

IFA取材のヨーロッパでNokia 3310を購入

パリの量販店でNokia 3310が売っていた

 毎年9月にベルリンで開催されるIFAの取材に今年もやってきた。今回はベルリンの前にパリに2泊し、現地事情を取材。その合間に家電量販店に立ち寄ってみるとノキアのフィーチャーフォン「Nokia 3310」が販売されている。Nokia 3310が発売になってからヨーロッパに来るのは今回が初めてだが、こうして普通に販売されている姿を見つけるとなんだかうれしくなってしまう。しかし価格は69.99ユーロ。やはり割高感はぬぐえないところ。ノキアファンの筆者ではあるが、購入をついついためらってしまった。

 キャリアの店も何軒か回ってみたが、こちらでは取り扱いの店は多くは無かった。プリペイドSIMとのセットにするとしても定価が高いし、通話専用端末ならばキャリアブランド品やアルカテル、Wiko、地元メーカーの製品が10ユーロ程度から売られている。シンプルなベーシックフォンがすでに多数販売されているのである。そのためかパリの街中でNokia 3310を使っている人を見かけることは無かった。

中国製のコピー品。これで40ユーロ前後は高すぎる

 なお、パリ北駅、東駅周辺にはプリペイドSIMや格安端末を売る個人経営の携帯ショップが多数ある。そちらに立ち寄ってみるといくつかの店でNokia 3310を発見。しかしどことなくパッケージのロゴや文字がおかしい。そもそもNokiaのロゴも箱に無い。これらは中国からのコピー品。価格も40ユーロ前後で安くはない。

 さて、パリからベルリンに移動し、SaturnとMediamarktという2大量販店に行くと、こちらでもNokia 3310は販売されていた。実はベルリン到着後にプリペイドSIMを買おうと思ったところ、今年7月からの規制強化でドイツテレコムでは購入不可。ボーダフォンでは割高なものしか買えずと、ドイツ到着早々に気分がすっきりしない状況になっていた。ところが量販店でNokia 3310が売られており、しかも価格はそれぞれ59.99ユーロ、58.99ユーロとパリより安い。

 本体が見えるようなパッケージもなかなかかわいい感じがするし、これは出会いでもあるなと思い勢いで購入。なお紺色と黄色が売られていたが、ここはオリジナルに忠実ということで紺色の方を購入した。自分にとっても久しぶりのノキアブランドの端末購入、ワクワクしてしまう。

ベルリンで恒例の量販店巡り
Nokia 3310のパッケージ。紙箱入りもあるが、ドイツではこのスタイルで販売されている
ヨーロッパ圏の言語のみに対応。さてどんな用途に使おう

 電源を入れればあの「Nokia Tune」が流れるし、これはまさしく本物のノキア。展示会で何度も触ってきたが、自分のものとなると感慨深いものがある。言語は欧米のみ対応で、中国語が無いので漢字表示などはできないかもしれない。またデュアルSIM対応ながらmicroSIMなので、nanoSIMが入れられないのが不便なところ。SIMアダプターを使ったら絶対にひっかかってしまいそうなので使うのはやめておいた。こうなるとmicroSIMを入手したいところだが、以前よりもドイツはプリペイドSIMが買いにくくなってしまっている。

 通話専用と割り切って使えばいいのだが、すでに日本との通話もSNSの通話機能を使ってばかりで、このNokia 3310の出番はベルリンでも実はあまりないのが実情だ。まあ「記念」「思い出」と思って買ったので、手元にあるだけでも満足している。とはいえ毎朝の寝坊防止にアラーム時計を使うのも悪くはないかも。ベルリン滞在中にせめてSIMを入手して一度は通話に使ってみたいものだ。