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意外にも(?)通話機能が充実しているSIMフリースマホ「arrows M04」

【arrows M04】

メインで使いたいSIMフリーだからこそ、通話機能が充実しているかどうかは大切

 MVNO各社から販売されている富士通の新しいSIMフリースマートフォン「arrows M04」を使い始めた。以前のarrows M03からスペック的にあまり変わっていないところは少し残念なのだけれど、ソフトウェアの中身をよく見ると、なかなか便利な通話機能を備えているので紹介したい。

 ところでSIMフリースマホは、本来は国内外のキャリアのSIMをある程度自由に使えるのがメリットだ。とはいえ、国内では格安SIMとセット販売されていることが多いのもあって、どちらかというと本体価格とデータ通信料金のリーズナブルさに最初は目がいきがちではないだろうか。

 しかし、月々の料金を安くしたいとしても、メイン回線として使うのであれば、当然ながら通話機能にも配慮されていることが重要になる。その点、arrows M04はキャリア端末にもない独自機能のいくつかを通話周りに用意していて、意外とかゆいところに手が届くつくりになっている。

 まず1つ目は「通話メモ」。キャリア端末では留守番電話サービスや「伝言メモ」機能があるが、そのどちらも用途としては留守録となる。arrows M04ではその伝言メモに加えて、「通話メモ」で相手とこちらの話している内容をまるごと録音できるのがポイントだ。

「通話メモ」をオンにすると、通話内容が常に録音される。時間を設定して最初の方だけ録音することも可能だ

 Google Playには通話を録音するアプリもあるにはあるけれど、標準機能として録音機能が用意されているのはやはり安心。テンパっている時に電話がかかってきて、大事な話をしたはずだけれど、後から思い出そうとしても内容が頭に残っていない、みたいな時でも聞き直すことができるのはとっても助かる。

 2つ目は「通話時間アラーム」。通話開始から指定した時間が経過すると、「ププッ」と鳴ってお知らせしてくれる機能だ。大手キャリアもそうだが、MVNOも一定の月額料金で5分や10分など、一定の通話時間まで無料で通話し放題のプランを用意しているところがある。その制限時間の少し前にアラームが鳴るように設定しておけば、通話料金を抑えることができるだろう。

「通話時間アラーム」をオンにすると、通話し始めてから指定した時間が経過するとアラームが鳴る。通話し放題の制限時間より少し前に設定すると良さそうだ
以前の機種にはあったが最新機種では用意されていない「終話バイブレーション」機能。arrows M04では健在で、通話状態が完了したことにはっきりと気付ける

 3つ目は「終話バイブレーション」。たしかarrows NX F-02Hには搭載されていたのに、arrows NX F-01Jやarrows Be F-05Jなど最新の端末ではなぜか廃止されてしまったようだが、arrows M04ではしっかり生きている。通話していて電話が切れた時にバイブレーションさせる、もしくはさせないことができるもので、オンにしておくときちんと通話が終わったことがわかるので個人的にはうれしい機能だ。

 電話を切ったつもりで「チッ、こんな夜中に電話してくるんじゃねーよ」と毒を吐いたら、実は通話状態のままだった……なんてホラーなアクシデントも防げる。もちろん筆者はそんな愚痴をもらしたことはない。ないが、終話時はバイブレーションさせたほうが安心なのだ。

 SIMフリースマートフォンは、大手キャリアが提供しているさまざまな通話サービスを利用できないだけに、通話関連の機能については端末側の頑張りが使い勝手を大きく左右する。arrows M04は着信転送や迷惑電話対策といったキャリア端末のネットワーク側で利用できる機能を端末側で押さえたうえで、今回紹介した3つの機能をプラスアルファで用意している。メイン端末として活躍させるのに十分な実力をもったスマートフォンだなあと、改めて思った次第だ。