みんなのケータイ

中国が誇る「双4G・双百兆」の超高速通信

【HUAWEI honor 8】

 6月です。筆者はトリニティの新機種「NuAns NEO [reloaded]」を予約しているので、「届いたどー!」と自慢気にココに書いていたはず……ですが、あいにく発売延期になってしまって、まだ手元にありません。

何度も見ていたけれど、初めて利用しました。中国本土のキャリアショップ

 というわけで、今回は少し前に中国の深センに行ったときの話を。筆者は大抵、香港の携帯電話会社のSIMを持って行き、中国ではこれをローミングで使っています。ですが、このときに限って持ってくるのを忘れました。で、今回は、初めて中国入国後に現地SIMを購入したのです。

 「中国聯通(チャイナユニコム)」に飛び込み、筆者の愛機「HUAWEI honor 8」を見せて「4GのSIMはありますか?」と尋ねました。すると、お店のお兄さん、ニヤリとしながら「双4G双百兆があるよ!」と元気な声とジェスチャーで答えました。

使用後の状態で失礼。SIMの台紙には確かに「双4G双百兆」と

 「双4G双百兆」ってご存じですか? 申し訳ありません、知りませんでした。

 このSIMを挿入すると、Baidu Mapの表示もパッ、銀行アプリのアップデートもササッと恐ろしく素早く行えるのです(中国なのでGoogle Playからのインストールなどはできませんが)。「百兆? 確か1M(メガ)は百万だから、100Mbpsでも10億では……。それとも、もう中国はモバイルでも0.1Pbpsの通信を実用化しているのか?」などと中国語がよく分かっていない筆者は、冗談みたいな勘違いをするところでした。

 後で調べて分かったのですが、双4Gとは、中国語で「TD-LTEとFD-LTEのキャリアアグリゲーション」のこと。百兆は「超速い」という意味の単語で、「双百兆」というのは、「2回線同時に使って超速い」という意味の造語。つまり、「双4G双百兆」を日本語っぽくすると「4Gデュアルで超速ーい!」くらいの感じ(たぶん)。

スピードテストの結果はこんな感じ。とはいえ、これは香港サーバーへのアクセス結果で、中国国内のサービスを使ったときの体感はさらにぐっと速い

 SIM台紙に書かれた説明によれば、双4Gの通信速度は、FD-LTEが最大150Mbps、TD-LTEが最大100Mbpsで計250Mbps。日本でのFD-LTEとTD-LTE(というかWiMAX 2+)のCA下り最高速440Mbpsに比べればカタログスペック的では劣るのですが、体感的には確かにこれはこれでかなり速いのです。

 Speedtestの計測では、上り40Mbps近く、下りはほぼ50Mbps程度。ただ、中国の場合、Speedtestは、計測サーバーが国外の香港ですので、中国国内へのサーバーへの実効速度はそれより相当速いはず。日本の通信環境は間違いなく世界一快適ですが、それでも、やっぱりこの国、舐めてかかってはいかんなと、思いました。

ご飯が美味しくて安い中国。ちなみにお椀いっぱいのアサリ、10元(約160円)でした。味付けがピリ辛で美味しかったー

 あとはこれでGoogleやTwitterにもアクセスできればなぁ。そう、中国政府が運営しているインターネット検閲システム「金盾」によって、中国人民はこれらにアクセスできないのです。現地でSIMを買った筆者も人民と同じ扱いに。意外なところでは、ブログや、日本語で書かれたゲームの内容紹介ページもブロックされているサイトがあります。筆者が寄稿したことのあるメディアの一部が見られませんでした。

 ちなみに、筆者、中国滞在中にVR関連の記事を書こうと思っていたのですが、参考にしたかった「VRモードを搭載した、美少女ロールプレイングゲーム」の情報もシャットアウトされていました。VR、二次元美少女のどちらがダメだったのでしょうか?