スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

ロードバイクを自立させる方法

スポーツ自転車はどう立てる?

 軽さ重視のロードバイクって、車体を自立させるための「スタンド」がありません。後付けはできますが、スタンド付きロードバイクってのもあまり見かけません。また、ロードバイク以外でも「スポーツ自転車」というくくりの自転車だとスタンドが付いていなかったりします。

 でもスタンドがないと、ちょっと不便。たとえば、サイクリング先で自転車入りの風景写真なんかを撮るときは、ぜひ自立させたいです。しかし、そうは簡単に自立してくれないのがスタンド非搭載のスポーツ自転車。自転車から離れるときは、地面に倒したり、壁や柱に寄りかからせて自立させる必要があります。

 でも、縁石など適当な高さのものがあれば、自立させられることも。縁石などにペダルを引っ掛けるようにする方法です。

車止めの石柱を使ってロードバイクを自立させた様子。ペダルが引っ掛かる「取っ掛かり」があれば、自転車を自立させられる場合があります。
こちらは切り株を使っての自立。このほか、低い縁石など、ペダルを乗せられるものを使って自立させられることがあります。ペダルはクランクの軸より後方にし、空回りしないようにするのがポイントです。

 自立させる方法はいくつかあるわけですが、でも何もない場所では、地面に倒して置くしかありません。そういう場合はやっぱりスタンド的なものがあるとイイですよね。

市販のスタンドは便利?

 これまで、いくつかの「市販スタンド」を試してきた筆者。現在は使っていないんですが、ちょっとイイ感じだったスタンドをご紹介します。どれも小型軽量。車体にガッチリは取り付けない、ロードバイク向けの簡易スタンドです。

 まずは、ミノウラ「HPS-9 Get’A」(公式ページ)。携帯用の工具セットに、自転車を自立させられる機構が付いたというもの。工具としてもスタンドとしても実用的。

ミノウラの「HPS-9 Get’A」。携帯ツールにスタンド機能が加わった製品です。搭載ツールは、2/3/4/5/6mmレンチ、プラスドライバー、タイヤレバー。自撮り用スマホスタンドにもなります。メーカー希望小売価格3200円(税込)。
自立させた様子。タイヤレバーがスタンド機能の一部を担います。シンプルな機構ですが、なかなか実用的です。なお、このスタンドで自立しにくい自転車もあります。

 それから、ミノウラ「PHS-1 バイクレスト」(公式ページ)。脱着式のスタンドで、コンパクトにまとめて携帯できます。

ミノウラの「PHS-1 バイクレスト」。ボトルケージ取り付けネジを利用する棒状のスタンドです。折り畳み可能。折り畳んだ状態でフレームに装着しておくこともできます。メーカー希望小売価格1900円(税込)。
自立させた様子。面ファスナーベルトで後輪が固定されるので安定性も高いです。ボトルケージ部に専用金具を取り付け、そこに棒状スタンドを差し込みます。なお、この製品は自転車によって取り付けられないことがあります。

 そして、FFC「Q6 バイクスタンド 700C」(公式ページ)。これも脱着式のスタンドです。

FFCの「Q6 バイクスタンド 700C」。700Cサイズのタイヤを採用した自転車向けの棒状スタンドで、後輪のクイックリリース部にマウントを装着して使います。メーカー価格2700円(税別)。
装着イメージ(訳あって実際には取り付けておらず立て掛けてあるだけです)。右写真のように、地面に対して90度になるように取り付けます。借り物の自転車で使いましたが、脱着が容易で安定性もそこそこあって実用的でした。

 これらの簡易スタンド、どれもなかなか便利ではあるんですけど、現在はほぼ使っていません。というのは、より手っ取り早くて汎用的な「スタンド的なもの」を見つけたからです。その「スタンド的なもの」は、基本的に取り付けなどが不要で、たいていの自転車を自立させられます。以下でその方法をお伝えしますが、自転車を倒して破損する危険性などもありますので、これら方法を実際に行うならご自身で責任を持ってください。

シートポストすげぇ!

 自転車メーカーからe-bike(e-bikeについて詳しくはコチラ)を借りて走って記事化する的な仕事がたまにありますが、そのときに困りがちなのが「自転車を自立させる方法」です。前述の簡易スタンド類を使ったりしていましたが、車種よにっては取り付けられなかったりも。

 そこで何となく使ってみたのが「シートポスト」。自転車のサドルの下にある棒状パーツですが、これを使うと自転車を自立させられるんです。しかも、けっこうシッカリと。

自転車スタンドとして使ったシートポスト。全長は約38cm。電動アシストママチャリのサドルを上げるために使ったものです。中央写真のように、シートポストのサドル取り付け部パーツを、スポーツ自転車のチェーンステーと後輪(ゴム部)の間に入れる感じでセット。そうすると、右写真のように自転車を自立させられます。

 あらまあ! シートポストのパーツが後輪ゴム部を固定してブレーキをかけた感じになるので、車体が前後に動きにくい。また、シートポスト自体が太くて頑丈なので、路面にしっかり着いて安定的。

 凄いぞシートポスト! と思ってしばらくコレを使っていたんですが、あまり軽くないことと、携帯にはちょっと嵩張ることで、ほかの「スタンド的なもの」を使うようになりました。

自撮り棒すげぇ!

 シートポストだと、ちょっと嵩張るし軽くもない。ほかに何かないかな〜。棒状ならだいたいイケそうだけど……あっ自撮り棒! 棒だし、伸縮までするし! と試してみたら、非常に良かったんです、自撮り棒。

ご存知、自撮り棒(セルフィースティック)。先端にはGoPro用アダプター+カメラ固定ネジ付きアダプターがあります。このアダプター類がイイ感じに利用でき、しっかりと自転車が自立しました。
自撮り棒の場合もやはり、チェーンステーとタイヤの間に挟むようにしてセットするだけです。

 自撮り棒ならコンパクトですし、軽いですし、自転車と風景と自分が収まった自撮りにも使える! 凄いぞ自撮り棒! 自転車まで自立させちゃってイカシてるゼ! その後、自撮り棒を自転車スタンドとして活用することに凝り、別のスタイルや高性能化方法も見つけました。

また別の自撮り棒。より長く伸びるタイプです。グリップ側端には三脚ネジ穴があり、ここにネジ式の石突きを取り付ける作戦。
石突き各種を取り付けた様子。地面にしっかり刺さったり、アスファルト上でガッシリとグリップしたりして、より安定的なスタンドとして使えます。カメラ取り付け部に右写真のようなプレートを取り付け、ゴムやバンドと併用すると、自転車をさらに安定的に支えられます。
自立させた様子。ここでは自転車のシートポストにゴム止めしました。ゴムはモビロン(関連記事)のほうが好適です。自転車乗車時にパンツの裾を留めるバンドでもいいですネ。サドル部をうまく使えば、ゴム止めとかも不要になったりします。

 自転車が重い場合は、自撮り棒でシートポスト部を支えるスタイルのほうが安定します。なお、ここで使っている自撮り棒は、ひねって伸ばしてまたひねって固定するタイプ。単に引っ張れば伸びるタイプの自撮り棒の場合、スタンドとして使うと不意に縮んで自転車が倒れる可能性がありますのでオススメできません。

 余談ですが、小型三脚もスポーツ自転車自立のために使えます。ちょっと嵩張りつつ重みもあるので、実際は自撮り棒のほうが実用的だと思いますが、ナニカの役に立つかもしれませんので、一応、やり方を。

コンパクトに折り畳める三脚です。雲台部分を内側にしても外側にしても折り畳めるタイプ。右写真のような形にして使います。
自立させた様子。シートチューブとシートステーの交差点付近を支えています。この部分をゴム止めやバンド止めすると、より安定します。2本脚なので、自転車が前後に動きにくいです。

 なお、三脚を使った方法ですが、上向きの脚を伸ばしてサドル裏面を支えるようにしてもイイ感じに自立します。ただ、三脚を使う方法はかなり安定的ではありますが、3本の脚を伸ばしたり曲げたりする手間があるので、やっぱり自撮り棒のほうが手っ取り早いですネ。

 以上、スポーツ自転車を自立させる方法でした。スポーツ自転車にもスタンド的なものがあれば便利だけど……外付けスタンドをフレームに取り付けちゃうのはなぁ、とか思っている方のご参考になれば幸いです。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。