ケータイ用語の基礎知識

【第1007回】ストリートビューで自宅が丸見えなのはちょっと……というときに覚えておきたいモザイクのかけ方

 Google マップのストリートビューは初めて行く場所を事前に下調べしたり、行ったことのない国の街並みを見てみたりととても便利。一方で自宅の様子がワールドワイドに公開されてしまうことに抵抗がある……という方も多いのではないでしょうか。今回はストリートビューでモザイクの申請を行う方法を解説します。

Google マップのストリートビュー

 Google マップの「ストリートビュー」。便利な機能ですよね。地図上のある地点の街並みや建物の写真を360度パノラマ画像で見られて、まるでその場にいるかのように周りの景色を見ることができます。

 たとえばある住所がどんな場所か知りたい場合、「千葉県千葉市美浜区磯辺1丁目1」がどんな場所か知りたければ、Googleマップにその住所を入力し、地図表示内のストリートビューアイコンをタップすれば、その周辺のリアルな風景を360度見渡すことができます。

地図表示内のストリートビューアイコン(画面左下の四角)をタップ
すると、その場所がどんな場所かわかる(この例では、ただの防風林ですが)
気分は車窓からの景色を楽しんでいるかのようになります。

ストリートビューの便利な点と怖い点

 Googleマップのストリートビューは、便利に使える、実用性の高いツールです。たとえば、旅行や観光の計画を立てる際、訪れる予定の観光地や名所をストリートビューで事前に見ることで、その地の雰囲気を味わったり、訪問したいポイントをチェックしたりととても役立ちます。

 あるいは、新しい住まいを探す時には、物件の購入や賃貸を検討する時に、ストリートビューで確認してすれば、周辺環境やご近所の様子を、よりよく知っておくことができるでしょう。

 ストリートビューではデータ用写真撮影時に通りがかって写ってしまった人がいる場合なども、同様に顔にぼかしが入るようになっています。プライバシー侵害防止のために、家の表札や止っている自動車のナンバープレートの数字などは、自動でぼかしが入るようになっています。判断は機械的に行っているようです。

 ただし、住宅そのものはぼかされません。そのため家の色、作り、窓の大きさなどもおおよそはわかります。便利な一方で、自宅など私有地の敷地まで誰でも見れてしまう……というのはちょっと抵抗がある方もいるのではないでしょうか。防犯面から少々不安が残る面もあります。

ストリートビューで自宅をぼかすには

 グーグルでは、なんらかの理由で任意の場所を隠したいという場合に備えて申告を受け付けています。「顔」「自宅」「表札」「自分の車・ナンバープレート」「別のオブジェクト」については、ユーザーがぼかしをリクエストしたい、「不適切なストリートビュー」を報告できるのです。

 ここでは、Androidスマートフォンのアプリを例にその操作方法を説明します。ストリートビューを表示させたとき、右上に出てくる点3つのアイコンボタンをタップします。

 「問題を報告」というメニューが出てくるので、これを選択します。

右上のボタンをタップしたのち「問題を報告」メニューをタップ

 「不適切なストリートビューを報告」フォームが表示され、ここで画像のプレビューを正しく調整してから、リクエストしたいもの(たとえば家をぼかしたいなら「自宅」)を選択し、ご自身のメールアドレスと、reCAPTCHAをタップして送信します。

「不適切なストリートビューを報告」フォーム

 「自分の家の外観がハッキリ見えてしまって嫌だ」という場合や、「家の間取りと車の駐車している場所など個人情報が危険に晒される。公開してほしくない」というような方もいるでしょう。このようなケースは「自宅」を選択して、ぼかしをリクエストするといいでしょう。

 ただし、この方法はグーグルが「リクエスト」と言っているようにあくまで「要望」で、必ず対応してもらえるとは限らないようです。なお、団地やマンションなどの敷地内では、管理組合の許可なくデータ収集は行われないようです。そのため、そのような場所は、ストリートビューに掲載されないようです。

大和 哲

1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)