ケータイ用語の基礎知識
COCOA - 新型コロナウイルス接触確認アプリの最終更新とは~削除しないとどうなる? 利用状況調査は必ず答えなければならない?
2022年11月30日 00:02
「第958回:COCOA(新型コロナウイルス接触確認アプリ)とは」で解説したように、COCOAとは、2020年6月に日本の厚生労働省が配信を開始した、新型コロナウイルス感染症の陽性者と接触した可能性について、通知を受けとることができるアプリです。
スマートフォンの中に入れてオンにしておくことで、Bluetooth 4.0(Bluetooth Low Energy)を利用して、「濃厚接触した日」「濃厚接触し続けた時間」「濃厚接触の Bluetooth 信号強度」がデータとして登録されるようになっていました。
これまで新型コロナウイルス感染症の陽性となった方は全て発生届の対象とされていました。しかし、2024年9月26日以降は、この対象が「65歳以上の方」「入院を要する方」「重症化リスクがあり、かつ、新型コロナ治療薬の投与が必要な方」「重症化リスクがあり、かつ、新型コロナ罹患により新たに酸素投与が必要な方」「妊娠されている方」に限定されることとなりました。
このため、COCOAによる調査は、陽性者全数が把握されていることを前提としていましたが、効果が限定的であると考えられるようになりました。
このようなことから、2022年11月、COCOAの機能が停止されることになりました。
機能停止とは、具体的には新型コロナ感染処理番号の発行の停止、接触確認の表示の停止のことをいいます。
COCOAのユーザーには、11月17日から最終アップデート(3.0.0)版の配布が開始されていますので、画面の案内に従い、機能停止の手続きを行いましょう。
なお、機能停止が完了した後は、COCOAアプリを削除して問題ありません。
また、これまでCOCOAをスマートフォンにインストールしたことがない場合、このCOCOAの最終更新版をインストールする必要はありません。
最終版の実行中に表示される、利用状況調査の回答は任意です。
厚労省は、今後は各種イベントでCOCOAの利用を推奨しないように呼びかけている。
なぜ、アンインストールだけでなく最終更新をする必要があるのか
以前の版の接触確認アプリ(COCOA)は、接触確認のために定期的な処理が作動し続ける仕様となっていました。そのため、利用者のスマートフォンに、わずかではありますが、バッテリー消費・通信料などの負担を発生し続けてしまうものとなっていました。
今回、COCOAの運用停止にあたって、機能停止のお知らせをしつつ、簡単な操作で機能停止の手続きを行えるアプリを提供したので必ず実行してほしい、と厚労省はFAQで説明しています。
なお、現時点ではこのCOCOAの最終更新を実行する期限は設けていないが、可能な限り2022年12月末までに行ってほしい、としています。
アプリの最終版をインストールせずに前の版をアンインストールしてしまった場合、IOSの場合は「設定」→「接触通知」→「接触通知をオフにする」、Androidの場合は「設定」→「Google」→「COVID-19 接触通知システム」→「接触通知システムを使用」をオフにすることで、機能停止と同効果を得ることができます。