ケータイ用語の基礎知識

第825回:0AB~J番号 とは

「0」から始まる一般の電話番号

 「0AB~J」(0ABJ番号)番号は電話番号の形のひとつです。この名称は、電話番号が「0 A B C D E F G H J」として先頭の番号が数字の「0」、それ以外のアルファベット部分は任意の数字が割り当てられていることを示しています。ちなみにABC順ですと「I」が抜けていますが、これは数字の「1」と紛らわしいため使用されていません。

 国内では、いわゆる一般の加入固定電話の番号がこの形式になっています。たとえば東京23区内であれば、住宅や事務所の固定電話の番号は「03-〇〇〇〇-△△△△」となっています。「0AB~J形式」の2桁目の割当は、国の方針により、どの地域を示すか規定されています。

 「0AB~J」以外の形式としては、警察(110)や消防(119)など、1で始まり全部で3桁の「1XY」形式、あるいは携帯電話(070/080/090)のように固定電話以外の電話網への接続に使われる「0A0」形式などがあります。

固定回線以外でも

 従来、「0AB~J番号」は、一般加入電話のネットワークに繋がる電話のみに割り当てられてきました。携帯電話のように使われている場所と端末が一致しない用途では、「市外局番-市内局番-加入者番号」と、番号でおおよそのエリアがわかるように決められていた「0AB~J番号」は向かないと考えられていたのです。

 ところが、最近「0AB~J番号」の電話番号が必ずしもおおよそのエリアを表さないケースが出てきました。たとえばパソコンやスマートフォンなどを内線電話化し、電話番号は03を使いながら、遠隔地で受けるというようなサービスが出てきているからです。

 また過去には、一般加入電話のネットワークであるPSTNを使わないIP電話は接続性、安定性、通話の際の遅延、品質(ゆらぎや音の損失)などの問題があり、「0AB~J番号」ではなく0A0(050)が割り当てられてきました。しかし、最近はネットワーク技術の発達によって、それ以外の手段、たとえばIPネットワークを使っても十分な品質を保てるようになりました。そこで、現在では、遅延などの品質がアナログ電話と同程度になることを条件に、IP電話にも「0AB~J番号」が利用できるようになっています。こうしたIP電話としては、「ひかり電話」などが広く使われています。

 最近では、ソフトバンクから「おうちのでんわ」というサービスが登場しました。これは、IP電話ですが、自宅から先は、固定回線ではなく、ソフトバンクの提供する携帯電話の回線を利用しています。それでいて「03~」などの「0AB~J番号」が利用できるというサービスです。かつては携帯電話のデータ通信を使ったIP電話では難しかったでしょうが、LTE-Advanced方式などによって、「0AB~J形式」の電話の回線として利用できるまでに品質が向上してきているのです。

大和 哲

1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)