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2015年のタブレット出荷は停滞気味、キーボード脱着式が大きく伸びる
(2016/3/15 13:35)
IDC Japanは、2015年通年および同年第4四半期(10月~12月)おける国内でのタブレット出荷台数の調査結果を発表した。通年での出荷台数は前年比で1.5%増の831万台となった。
なお、IDCではタブレットを画面サイズが7インチ~16インチのカラー表示、タッチ操作対応で、ハードウェアキーボードを搭載しない端末と定義しており、OSはWindowsも含んでいる。
需要が減速、停滞するタブレット市場
2015年の通年出荷台数のうち、家庭向けは589万台(前年比1.5%増)、法人向けは241万台(0.2%増)と、微増にとどまった。IDCでは家庭向けにタブレット自体の需要喚起が難しい状況にあり、また、スマートフォンと競合することから需要が減速したと分析している。
2015年第4四半期(10~12月)の出荷台数は222万台。前年同期比では14.3%減と、大きく落ち込んだ。これは、2014年の第4四半期にあった教育市場向けの大型案件が2015年には無く、反動で法人向けが同期比42.3%減(43万台)と大きく落ち込んだことが要因となっている。家庭向けは173万台(前年同期比0.5%減)と停滞している。
アップルは4.5%減、ファーウェイがシェア伸ばす
2015年のメーカー別の出荷台数シェア上位は、アップル(40.9%)、ファーウェイ(9.2%)、ASUS(7.1%)、NECレノボ(6.6%)、富士通(6.1%)の順となった。アップル(iPad)は前年比で4.5%減となるが、依然として高いシェアを維持している。
2015年第4四半期のシェアは、アップル(41.1%)、ファーウェイ(15.7%)、NECレノボ(8.7%)、京セラ(8.5%)、ASUS(5.4%)の順。
キーボード脱着式タブレットが大きな伸び
IDCではハードウェアキーボードを脱着できるタブレットと通常のスレート型タブレットを分類した結果も発表。2015年の出荷台数では、キーボード脱着式タブレットは121万台、スレート型は709万台となった。脱着式タブレットはシェアとしては少ないものの、前年比で80%増と、出荷台数を大きく伸ばしている。IDCでは、高性能タブレットにキーボードを組み合わせが、既存のパソコンを置き換えや2台目端末として利用されているのではないかと分析している。
2016年以降の見通しとして、キーボード脱着式のタブレットは家庭向け市場を中心にパソコンの置き換えや2台目としての需要が増加し、出荷が増加すると予測している。