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新型「Apple TV」はApp StoreのアプリやSiriに対応、UIを大幅強化
(2015/9/10 05:54)
アップルは、機能を大幅に強化した新型の「Apple TV」を発表した。App Storeに対応し、Siriやタッチ操作に対応するリモコン「Siri Remote」が付属、ゲームアプリも楽しめるようになっている。
米国での価格は32GBモデルが149ドル、64GBモデルが199ドル、10月発売とアナウンスされたが、日本向けのアップル公式サイトでは「まもなく登場」とされ、発売時期や価格は公表されていない。
Apple TVは、HDMIでテレビに接続し、さまざまなネットコンテンツを楽しむセットトップボックス。従来モデルは動画と音楽のストリーミング再生しかできなかったが、新モデルはApp Storeに対応し、さまざまなアプリをダウンロードで追加できるなど、スマートフォンの機能を一部取り込んでいる。
リモコンは大幅にデザインが変更され、タッチパッドやマイクが追加された。リモコンの名称も「Siri Remote」となっている。Bluetooth 4.0と赤外線リモコンの両方の機能を持っている。
Siri Remoteはタッチパッドでカーソル操作ができるほか、加速度センサーとジャイロスコープを内蔵しており、サードパーティ製アプリでそれらのセンサーを使ったゲームなども利用できる。任天堂のWiiリモコン同様、リモコンを振り回して投げてしまわないように、手首に回すストラップが用意されるが、別売りとなっている。
また、Siri Remoteだけでなく、iPhone向けに販売されているMade for iPhone(MFi)認証のサードパーティ製ゲームコントローラも利用できる。
iOSで提供されている音声エージェント機能の「Siri」に、iOS機器以外で初めて対応する。SiriはSiri RemoteのSiriボタンを押し、Siri Remoteに呼びかけるだけで利用できる。Siriを使ってコンテンツを探したり、再生時のスキップや巻き戻し操作、再生中の映画の俳優情報、プロスポーツの試合結果や天気を聞くこともできる。
App Storeに対応し、サードパーティ製アプリをインストールすることも可能になった。プラットフォームも「tvOS」と命名され、開発者向けにアプリ開発環境が公開されている。
Apple TV向けアプリとして、「Manticore Rising」、「Rayman Adventures」、「Shadowmatic」、「Transistor」、「Guitar Hero」、「Airbnb」といったスマートフォンや家庭用ゲーム機でも人気のゲーム・アプリが紹介されている。
Apple TVのプロセッサはA8で、iPhone 6/6 Plus、iPad Air 2、iPad mini 4などと同世代となり、iOS/OS Xのグラフィック技術「Metal」にも対応している。
本体サイズは33×98×98mmで重さは425g。従来モデル同様、ACアダプタは内蔵されており、直接AC電源を接続できる。テレビとはHDMI端子で接続する。従来モデルと異なり、光デジタル形式の音声出力には対応しない。有線LANポートを搭載するが、802.11acのWi-Fiにも対応している。このほかサービス・サポート用にUSB-Cポートも搭載している。
Siri Remoteのサイズは124×38×6.3mmで重さは47g。充電式となっていて、Lightningコネクタで充電できる。1回のフル充電で数カ月間利用できる。
Apple TVにはSiri Remoteと電源コード、Lightning-USBケーブル、マニュアルが同梱される。