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動画視聴は42%がモバイルから。2015年末には50%と予測する調査結果

 Ooyala(ウーヤラ)は、世界中のオンライン動画の配信状況や視聴傾向を明らかにした調査レポート「Global Video Index Report」の最新版として、2015年第1四半期(1~3月期)の調査結果を明らかにした。

 調査は、Ooyalaのプラットフォームで配信される動画の視聴傾向を調べたもの。130カ国以上、約2億2000万人の視聴習慣に関するデータを匿名で毎月測定し、毎日数十億件の動画解析イベントを処理してまとめたレポートとしている。

 第1四半期の特徴は、スマートフォンを中心として、モバイル端末からの動画の視聴が大きく伸びたこと。すべてのオンライン視聴の42%が、スマートフォンとタブレットからなるモバイル端末からになり、前期比で24%増、前年同期比で100%増、過去2年間の成長は367%になった。特にスマートフォンは34%を占め、タブレットの8%の約4倍と、伸びを牽引した。レポートでは、「2015年末までに、すべてのオンライン視聴の50%がモバイルになる」という予測を裏付けたとしている。

放送局の動画、モバイルとの親和性

 調査では、PCとモバイル端末に分けて、放送局の動画、オンラインメディアや出版社の動画、メーカーやブランディング目的の企業の動画という3つの市場について調査も実施している。

 レポートでは、モバイルからの視聴の増加で最も収益向上の可能性が高いのは放送局だったとしている。放送局は、配信する動画コンテンツにおける、最後まで広告が視聴される割合「広告の完了率」がスマートフォンで79%、タブレットで89%になり、ほかの市場(オンラインメディアや出版社などの動画)よりも高い傾向だった。

 また、放送局のコンテンツ視聴の53%はモバイルからで、ほかの市場の31%より高い。これは、その日のニュースやスポーツのハイライトといった動画の内容が、外出先で見るのに適していると分析されている。また、特に10~20代の若い世代の視聴者にこの傾向が牽引されているとした。

太田 亮三