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まもなく登場のKindle Voyage/Fire HDX 8.9を紹介、アマゾン
(2014/10/29 19:06)
国内に登場から2年、書籍は5倍、コミックは6倍。ユーザーは先端的な層――29日、アマゾンジャパンがKindleの最新状況や最新のKindle、タブレットを紹介する記者説明会を開催した。
冒頭の内容は、バイスプレジデントで、Kindle事業本部事業本部長の玉木一郎氏から紹介されたもの。順調に電子書籍市場の拡大を図る一方で、ITリテラシーが高い層の中でも、電子書籍に興味を持っている人からの利用が中心で、さらなる広がりには一定の課題があることが明らかにされた。
電子書籍に興味を持つ層が利用、新サービスも
日本でのサービス展開からちょうど2年を経たKindle事業では、日本語の電子書籍が約5万→25万タイトルと5倍に増加。そのうちコミックは1.5万冊→9万冊と6倍に増えた。
Kindleで電子書籍を購入した理由について、ユーザーへのアンケート調査(2014年8月実施の結果では、「興味があった」が32.6%、「Kindle端末を購入したから」が29.3%、「特定の本のKindle版があったから」が19%となり、もともと電子書籍への好奇心が旺盛な層に利用されていることが判明。テレビCMで興味を持ったという回答は0.6%に留まり、玉木氏は「先進的なユーザーが多い」と述べる。
そうした中、来たる11月4日、日本国内で、電子書籍端末の最新モデル「Kindle Voyage」と、8.9インチディスプレイのタブレット「Fire HDX 8.9」の出荷が開始される。このうち、タブレットに向けた新サービスとして同日より24時間365日、ビデオチャットで対応する「Mayday」が登場。対話しながら、操作方法などについて相談できるほか、リモート操作でサポートスタッフがユーザーの「Fire」を操作することもできるようになっている。
このリモート操作技術は、アマゾン側が開発したものとのこと。サポートスタッフは国内におり、15秒以内に応答することが目標とされている。スタッフの養成にも一定の期間が必要となることから、問い合わせ件数の伸び具合から早期に判断して、人員を十分に揃えていく方針だという。
また英文の書籍を読む際、自動的に英単語の意味を英英辞典のように示す「wordwise」も今後導入される。まずはKindleシリーズで提供され、その後タブレットでも利用できるようになる予定だが、どちらも時期は未定。ただKindleでは発売から間もない時期に利用できるようになるようだ。
今回の発表会では、個人が電子書籍を発行できる「Kindleダイレクトパブリッシング」で優れた作品を選ぶ「KDPアワード」を創出。最初の受賞者に高城剛氏を選出したことも案内された。
写真で見るKindle/Fireシリーズ
11月4日に登場する「kindle Voyage」は、6インチの電子ペーパーディスプレイを搭載。フロントライトは、周囲の明るさに応じて自動調整する機能が用意されるほか、ディスプレイの左右に圧力センサーを備え、少し力を加えるとページをめくることができる。価格は、「キャンペーン情報つき」モデルの場合、Wi-Fiモデルが2万1480円、Wi-Fi+3Gモデルが2万6680円。「キャンペーン情報なし」モデルの場合、Wi-Fiモデルが2万3480円、Wi-Fi+3Gモデルが2万8680円。
同じく11月4日発売の「Kindle Fire HDX 8.9」は、8.9インチ2(560×1600ドット、339ppi)、2.5GHzのクアッドコアプロセッサー(Snapdragon 8084 CPU、Adreno 420 GPU)を搭載するWi-Fiタブレット。価格は、16GBモデルが4万980円、32GBモデルが4万7180円、64GBモデルが5万3280円。
会場には、これらの新機種と、10月に発売されたモデルもあわせて紹介されていた。