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福岡・天神に「au FUKUOKA」がオープン

 KDDIは、同社4店目となる直営の旗艦店、「au FUKUOKA」をオープンした。福岡市内の中心地、天神西通りに位置する同店舗は、東名阪の直営店に続く、4店舗目、かつ、九州初のKDDI直営店だ。14日、オープンを記念したセレモニーが開催された。

左からau FUKUOKA店長の古川氏、KDDI常務の福崎氏、哀川翔、KDDIコンシューマ九州支社長の江口氏

 2フロアで構成される「au FUKUOKA」(福岡市中央区大名1-14-4)は、1階で最新機種やアクセサリーを紹介し、2階で商品購入に関する相談、アフターサービスの受付などユーザーとのコミュニケーションの空間とされ、さらに今後はシニア向けの携帯電話教室など、各種セミナーなどが開催される。天神地区は、感度の高いユーザーも多く、そうしたユーザーの来店を促すほか、ファミリー層を意識した店構えにしている。

 au FUKUOKA店長に就任する古川一夫氏によれば、周辺機器の品揃えは直営店の中でも最大級とのことで、最大600種類、展示できるようになっているとのこと。新機種が今後登場すれば、他の直営店と同じく先行展示される。

 14日のセレモニーでは、KDDI取締役執行役員常務で、コンシューマ営業本部長の福崎努氏、コンシューマ九州支社長の江口高介氏、同社CMキャラクターの哀川翔らが出席した。

店舗外観
天神西通りには開店を知らせる垂れ幕も

ブランド力の底上げ目指す

 挨拶を行った福崎氏は、各キャリアがiPhoneを扱い、サービスもスピーディにキャッチアップされるとして「同質化が進んでいる」と指摘。最近のauがアピールする800MHz帯のLTEサービス、学生向けの割引と九州内の大学でのエリアカバー、固定とのセット割である「auスマートバリュー」などをauならではの特徴と説明。直営4店舗目となるau FUKUOKAは、情報発信拠点であり、先進性を体験できる場所とと位置付けた。

 KDDIコンシューマ九州支社長の江口高介氏は、「直営店という発信拠点で、ブランド力、訴求力の向上を図る」と説明。特に、各キャリアでiPhoneや同じメーカーのスマートフォンが扱われ、サービス面でも類似のものがそろい、キャッチアップが早いなかで、店頭での接客は他社と差別化できる要素の1つとして、「au内で、九州はは4番目にユーザーが多い。福岡は特に九州内で最も競争が激しい」(江口氏)という状況であり、直営店ならではの魅力を発信していく。

大きなスクリーンが排された1階
ブランドごとに紹介するコーナー
アップル製品のコーナーも
アクセサリーも充実
リラックスできる空間にした2階
2階の一画にはキッズコーナー

“ホークス”の本拠地、競争激しく

 福岡は、ご存知の通り、プロ野球球団のソフトバンクホークスの本拠地でもある。そこでソフトバンクモバイルも毎年、「鷹の祭典」と銘打ったイベントを実施するなど、ソフトバンクブランドの訴求力が高く、そういった面でも福岡はキャリア間の激しい競争に晒されている。ただ、そうした“ホークスの神通力”は、福岡が中心であり、九州全域に共通する話ではないと、九州支社コンシューマ営業部長の濱口義幸氏は語る。

 「たとえば宮崎は巨人のキャンプ地だったこともあり、ホークスのテレビ放送がなかったりする。プロサッカーチームが本拠を置く地域もあり、九州全てがホークスというイメージは、(九州の)中にいると違うと思う。地域ごとに特色がある」

 そうしたこともあって、九州でのシェアは全国とさほど大きな違いはない。MNPの利用傾向やキャッシュバックの額なども他地域と大きな違いはない。九州における直近(1月)の純増数を見ると、3キャリアの中で、ドコモが純減となり、純増数トップはau、次いでソフトバンクという形。こうした成果を導く大きな要因は、固定回線とのセット割引になる「auスマートバリュー」だという。ちなみに「auスマートバリュー」は関西地区で先行的に浸透したとのことだが、これは「auスマートバリュー」で提携する固定事業者がもともと多くのユーザーを抱えており、そこへ安さが伝わったことで、ユーザーの動向に影響したという。

ファミリー層を意識

 店内には、テーブル式のカウンターを設置した。さらにキッズコーナーも用意する。こうした取り組みはファミリー層の対応を意識したものだそう。九州内の他のauショップでは、「九州は車社会。ロードサイドのショップでは家族揃って訪れる」とのことで、今後、店内のスペースに余裕がある店舗などでの導入を検討していく。

2階に用意されたテーブル式カウンター
従来と同じカウンターも

“エリア職人”が天神をくまなく調査

 KDDIでは、2012年8月より全国で「エリア職人」という制度を導入した。これは、同社社員が繁華街、地下街、高層ビルなどを実際に歩いて、電波状況を調査するというもの。シミュレーションに加えて、実地状況を踏まえて、隅々まで電波が届くようにする、という狙いだ。

 この取り組みは、九州地区でも実施。“エリア職人”のスタッフが2人、サポートが3人、あわせて5人が繁華街である天神などを調査している。天神地区では、広大な地下街、大規模な百貨店が並ぶ。また繁華街だけではなく、国内有数の温泉地や観光名所でのエリア整備にも役立たせている。ちなみに福岡市地下鉄は、約10年前に全線で携帯電話のサービスエリア化が完了している。

エリア整備の状況
天神でのエリア職人の活動

哀川翔が新CMを紹介

 オープニングセレモニーに登場した哀川翔は、鹿児島県出身だが、「学生時代は福岡は遠かった。上京後、ライブをやっている頃はよく博多に来た。(福岡周辺でお気に入りの場所は? という問いに)中洲しか知らない。だって、ライブやってからごはんを食べに行くなら中洲界隈になる。ブラブラしているうちに朝になって、飛行機で帰京する」と、福岡との関わりは大人になってからと思い出話を披露。

 今回、au FUKUOKAがオープンした天神については「昼の街というか、お店がいっぱい。夜の街じゃないねと思う。若い人が多く活気があるエリア」と語る。続いて、14日から放送される新CMが紹介されると、「見所は、(みんな)大丈夫? と思っているモリ娘。と春商戦に向けた割引サービスの内容」と述べ、「九州も広いから、最寄りの各店舗へ来ていただければありがたい」と締めくくった。

トークセッションに登場した哀川翔
新CMを披露

関口 聖