ニュース

ベネッセ、「進研ゼミ」にタブレット導入、参加型映像授業も

 ベネッセコーポレーションは、提供している「進研ゼミ」にオリジナルの学習用タブレット端末を小学生、中学生、高校生の合計9学年に、2014年4月号から一斉導入する。

 今回、「進研ゼミ」はタブレットを一斉導入することで、これまでの価値に加えて、「通信教育」の枠を超えた新サービスを提供する。これにより、自宅に居ながらにして授業が受けられる、問題に対して自動採点され効率が上がる、わからないときにすぐにタブレットのカメラを使って質問ができる、などの効果が期待できる。

 タブレット導入の背景として、文部科学省で小中学生への1人1台の情報端末環境の整備が検討されていることが挙げられる。ベネッセによると、すでに2013年4月より専用タブレットを導入している「進研ゼミ」中1講座では、受講生全体の6割となる16万人がタブレットを家庭学習に活用しているという。ユーザーからは、「今までより自宅で机に向かう習慣が続くようになった」「先生に教えてもらえるので、よりわかりやすくなった」という声があがっている。

 なお、今回提供するサービスは、小学講座・中学講座・高校講座で異なる。小学生~高校生まで、それぞれの発達段階に合わせた、タブレット端末を提供するという。

小学生向けタブレット

 「進研ゼミ小学講座 チャレンジタッチ」では、映像や音声を通じて、わかりやすい授業を展開する。漢字の書き順やトメ・ハネについてタッチペンを使って学習ができたり、理科の「実験」の様子を映像で見ることができるなど、タブレットならではの学習コンテンツが用意される。

「進研ゼミ小学講座 チャレンジタッチ」

 主な仕様は、ディスプレイ9.7 インチ(1024×768)、無線LAN IEEE802.11 b/g/n対応、カメラは200万画素、本体サイズは191×252×16.1㎜で重さは約730g。SDカードスロットつきで、専用スタンド、タッチペン、専用ACアダプター、保護シートを同梱している。

中学生向けタブレット

 「進研ゼミ中学講座 チャレンジ タブレット」は、数学と英語に週1回プロの講師によるライブ授業を行う。決まった時間に机に向かう習慣を作ることが目的。授業は従来の一人ひとりの教科書やレベルに合わせ、つまずきやすいポイントに絞って解説する。また、講師の出題に、「アンサーボタン」で解答を行う参加型を採用。定期テスト前には5教科の授業も用意される。

「進研ゼミ中学講座 チャレンジ タブレット」

 主な仕様は、CPU「Freescale Semiconductor i.MX535 アプリケーション・プロセッサ」、ディスプレイは7インチ(1024×600)、無線LAN IEEE802.11 b/g対応、カメラは200万画素、本体サイズは136.7×199.2mmで、重さは約430g。microSDカードスロットつきで、専用スタンド、専用タッチペン、専用ACアダプターを同梱している。

高校生向けタブレット

 「進研ゼミ高校講座 チャレンジタブレットネクスト」は解説を読んでも、なぜ自分の答えが不正解なのかがわからないといった場合、直接タブレットに質問を書き込んで送信すると、教科アドバイザーが翌日中に個別に回答する。

「進研ゼミ高校講座 チャレンジタブレットネクスト」

 主な仕様は、CPU「Freescale Semiconductori.MX6 DualLite アプリケーション・プロセッサ」、ディスプレイは9.7 インチ(1024×768)、無線LAN IEEE802.11 b/g/n対応、カメラは200万画素、本体サイズは250×190mmで、 重さは約750g。microSDカードスロットつきで、デジタイザー方式を利用した専用ペン、専用ACアダプターを同梱している。

 今回提供するタブレットの安全対策について、 小学講座の「チャレンジタッチ」は、外部サイトと接続できない。中学講座の「チャレンジ タブレット」では、「子モード」「親モード」を使い分けることができ、「子モード」については、保護者がパスワードで利用範囲や、有害サイトのフィルタリング、利用時間制限などを設定できるようになっている。一方、中学講座の「親モード」ではフィルタリングなどの制御はない。

川崎 絵美