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パナソニックがELUGA X説明会「他社と十二分に戦える」

パナソニックがELUGA X説明会「他社と十二分に戦える」

 パナソニック モバイルコミュニケーションズは、NTTドコモから1月30日に発売される予定のAndroidスマートフォン「ELUGA X P-02E」について、記者向けの説明会を開催した。同社の担当者が登壇し、製品のコンセプトや魅力を語ったほか、展示コーナーではタッチ&トライも実施された。

パナソニック モバイルコミュニケーションズ モバイルターミナルビジネスユニット 営業企画グループ グループマネージャーの松田賢治氏

 最初に登壇したパナソニック モバイルコミュニケーションズ モバイルターミナルビジネスユニット 営業企画グループ グループマネージャーの松田賢治氏は、まず同社のスマートフォンへの取り組みに触れ、「スマホには遅れて参入し、ELUGAという名前を付けたが、認知度はまだ十分ではない」とこれまでの状況を振り返る。その「ELUGA」ブランドのスマートフォンが目指す方向性として「Fit your style」を掲げ、ユーザーにフィットしながら未来への扉となるのが「ELUGAらしさとして、目指していく姿だ」とした。

 「ELUGA」ブランドをスタートさせてからは、比較的ハイスペックなモデルや電池容量を重視したモデルなどをラインナップしてきたが、松田氏は「先行する他社には追いつけていない部分もあるだろうが」と層の薄さは認めつつも、今回の「ELUGA X P-02E」については「単一の機種として見た場合、見劣りしない。ケータイモードやおくだけ充電にも対応し、まさにフルスペックと呼べるモデル。他社と十二分に戦えるモデルだと自負している」と、ハイエンドモデルとしての仕上がりに自信を見せた。

 なお、「ELUGA X P-02E」の“X(エックス)”は「Extreme(極限)」「Extra(特別)」「Extend(進化)」の3つの意味が込められており、ナンバー1のスマートフォンという思いから付けられているとした。

「2年、3年と長く使えることをお約束します」

 続いて登壇したパナソニック モバイルコミュニケーションズ モバイルターミナルビジネスユニット モバイル開発センター ELUGA X商品企画担当の渡辺和伸氏は、「今考えられる最先端の機能をすべて搭載したスマホ」と「ELUGA X P-02E」を紹介。「フルHD大画面と使いやすさ」「臨場感のある本格シアター体験」「充実のパワーソリューション」の3つの項目で特徴を紹介した。

パナソニック モバイルコミュニケーションズ モバイルターミナルビジネスユニット モバイル開発センター ELUGA X商品企画担当の渡辺和伸氏
3つの特徴

5インチ・フルHD、ワンハンドUI

 特徴のひとつである「フルHD大画面と使いやすさ」では、5インチ・フルHD(1920×1080ドット)解像度のディスプレイについて「写真集(グラビア印刷)を上回る443dpi」と密度の高さをアピールし、「スマホの使い方が変わる、圧倒的な進化」とした。

 使いやすさとの両立も徹底的に追求したといい、具体的には、ドコモの春モデルもでナンバー1だという5インチ・フルHDディスプレイのモデルで幅68mmを実現。断面が“コ”の形になっているメタルフレームでディスプレイを両側から挟む構造により、強度を確保した上で挟額縁とし、「画面が飛び出るような臨場感」があるという。

 また、要望の多かったというフロントキーを物理ボタンとして搭載。ボタンが画面の中に表示されないことで、「大画面をより快適に楽しんでもらえる」とした。さらに、パナソニック独自のUIとして搭載されるホーム画面では、「ワンハンドUI」として、片手での操作を強く意識した配置や操作方法を採用。パナソニックが開発して搭載するアプリについても「片手操作にこだわって、徹底的にUIを見なおしている」と徹底ぶりを解説した。

ワンハンドUIを示す渡辺氏

シアター体験

 特徴の2つめとして挙げた「臨場感のある本格シアター体験」は、パナソニックのテレビ、ビエラで培った技術を投入したというもので、「ビエラの開発部隊が技術を投入した。テレビがスマホに入ったといっても過言ではない」と画質の高さを強調。また、一般的なスマートフォンでは視聴時にスピーカーが後ろ側にあることも多いが、「ELUGA X P-02E」では通話用の受話口に通話兼用のフロントスピーカーが搭載されており、オーディオ技術「MAXXAUDIO」も搭載、「臨場感のあるサウンドが大音量で楽しめる。声や効効果音もはっきりと聞こえる」と映像を見る際の体験にもこだわっている様子を紹介した。

 このほか映像関連では、レコーダーからのストリーミング再生や、Miracast対応で無線でHD画質の映像をテレビに送信できる点、NOTTVは新しいアプリを搭載するほか、外部ロッドアンテナにも対応し屋内での受信状況を改善するといった取り組みを紹介。これらを総合して、「今までのスマホではできない、臨場感のあるシアター体験ができる」とした。

 なお、展示コーナーの説明員によれば、「ELUGA X P-02E」でMiracastを利用して映像を送信した場合、映像の解像度は一律で1280×720ドット(720p)になるという。Miracastの規格自体や同社が発売予定のアダプターは1080pまでの解像度で受信をサポートするが、「ELUGA X P-02E」側のエンコード性能などの都合から720pでの送信になるとのことだった。

おくだけ充電と急速充電に対応

 3つめの特徴である「充実のパワーソリューション」では、省電力性能や充電環境が解説された。「ELUGA X P-02E」は2320mAhの大容量バッテリーを搭載しており、おくだけ充電に対応。ケーブルで充電する際は急速充電も可能で、ソフトウェアとしては、省電力な駆動が可能になる「エコナビ」も搭載される。ドコモの春モデルでおくだけ充電と急速充電の両方に対応するモデルは「ELUGA X P-02E」のみとのことで、渡辺氏は「まさに、真の全部入り」と自信を見せる。

 特におくだけ充電については、三洋電機が開発するバッテリー側を改善し、おくだけ充電でも900mAの電流に対応する。これにより、「ELUGA V」から電池容量が45%向上したにも関わらず、おくだけ充電の充電時間は240分と、「ELUGA V」より25%短縮されるという。渡辺氏は「今後のスマホではなくてはならない機能」とおくだけ充電をアピールした。

 同氏からはまた、クアッドコアCPUとして搭載した「Snapdragon S4 Pro」が省電力に寄与していることも紹介。エコナビと組み合わせれば「なんと、充電しなくても2日間使える」と省電力性能を紹介した。

 渡辺氏はこのほか、「デジカメ基準の指標で開発を行っている」というカメラ性能について、統計的に失敗写真の確率を減らすなど性能を総合的に向上させ、「どんなシーンでも綺麗に撮れる。モバイル画質ナンバー1だと自信を持っている」とした。また、3番目のUIとして搭載した「ケータイモード」は、フィーチャーフォンに慣れたユーザー向けのモードで、「今までケータイで使っていた機能が簡単に見つかる。安心して乗り換えられる機能も搭載している」と特徴を紹介した。

 渡辺氏は最後に、「本当に全部入り。すべてが詰まった最強のスマートフォン。ELUGA Xを買えば、2年、3年と長く使えることをお約束します」と、その仕上がりと自信のほどを語った。

会場に展示された端末

サイドキーは片手操作を意識して下側に寄せられている
フロントキーはタッチ式ではなく、通常のキーだ
ワンハンドUIとして、アプリトレイも下半分に集約。この状態で左右にスワイプできる
ケータイモードの待ち受け画面
ケータイモードではフィーチャーフォンのようなメニュー
ホーム画面を左右にスワイプすると着信履歴などが表示される
ギャラリー内の動画ファイルのサムネイル表示は、サムネイルのままそれぞれが再生される

そのほか会場の展示

パナソニック モバイルから3月に発売予定の「ワイヤレスディスプレイアダプター」。Miracastに対応したスマホからの映像を受信し、HDMIでテレビに出力する
Miracastにより無線で映像をテレビに出力したところ
Miracastは通知エリアのボタンから有効にできる
動画ファイルについては、ミラー表示ではなく、一律でテレビ側のみの表示。端末側には操作ボタンが表示される
充電台にセットしたところ
充電台は「おくだけ充電」を利用しており、端子や接点は使ってない
充電台の“背もたれ”部分を取り外せば平らな充電台になる
充電台の後ろ側にはNOTTVの外付けロッドアンテナを収納しておく場所も
これは一部のタリーズに設置されている「おくだけ充電」の充電台が内蔵されたテーブル。コイルは移動式で、青く光って場所が分かる
従来からあるLet'snote連携機能。Bluetoothや無線LANを使い、スリープ中のノートパソコンにリモートアクセスで接続できる
リモート接続でWindows 8のデスクトップを表示したところ
パナソニックがスマート家電としてラインナップする製品とも連携
オーブンレンジにレシピを転送するとすぐに最適なメニューの設定に
会場にはフィーチャーフォンも展示された

太田 亮三