スマホ出荷数は全体の64.5%、富士通がシェア1位に――IDC調査


 IDC Japanは、2012年第1四半期(1月~3月)における国内の携帯電話出荷台数を発表した。

 同調査によれば、第1四半期の出荷台数は1016万台。これは前年同期と比べて17.3%の増加で、3四半期連続で1000万台を超える出荷数となった。好調な出荷数が続く背景として、IDCでは「スマートフォン需要の急拡大」を指摘。一般層にも広がるなかで、第1四半期の出荷数のうち、スマートフォンが占める割合は64.5%になるとのこと。

 メーカー別シェアを見ると、第1四半期トップとなったのは富士通(シェア23.1%)となった。NTTドコモ、au向けの「ARROWS」シリーズが好調とのことで、IDCでは「富士通がシェア1位になるのは、過去5年で初めて」とする。前期(2011年第4四半期)にはシェアトップとなっていたアップルは、ランクダウンして2位(同22.2%)となった。また、3位はシャープ(15.6%)、4位はパナソニック(10.4%)、5位は京セラ(9.1%)の順で並ぶ。

 IDCでは、「0円販売が中心の低価格帯モデルも拡大傾向にある」として、中国メーカーのファーウェイおよびZTEのシェアが伸びていると指摘。両社をあわせた市場シェアは、第1四半期で4.5%になった。

 今後もスマートフォン需要が続くものの、チップセットなど部品の供給不足で、ハイエンドモデルの出荷が一時的に抑えられる可能性もあると分析。また販売奨励金が多く適用される現状は、2013年以降の携帯各社の収益へ悪影響を与える可能性も指摘されている。




(関口 聖)

2012/6/27 12:03