音楽の甲子園「閃光ライオット」開催、応援ガールは北乃きい


 エフエム東京、ソニー・ミュージックエンタテインメント、KDDIの3社は、“音楽の甲子園”として10代のアーティスト限定で開催する音楽イベント「閃光ライオット 2011」を9月4日に日比谷野外大音楽堂で開催する。また、第4回目となる今回の応援ガールは北乃きいに決定した。

 「閃光ライオット」は、TOKYO FMの10代向け人気番組「SCHOOL OF LOCK!」とソニー・ミュージックが2008年に開催したイベントで、第2回となる2009年よりKDDIが共同主催者として参加。地方予選の模様がauの携帯電話向けに動画で配信されたほか、参加したアマチュアアーティストの着うたなどのダウンロード数が約40万ダウンロードを記録したり、優勝バンドがメジャーデビューしたりするなど注目を集めている。2011年の第4回目ではauのスマートフォン向けサービス「LISMO WAVE」で9月4日の決勝ライブの模様を生中継するほか、CATVでも生中継が行われる予定になっている。


震災で1次審査の受付を延期。“決勝”は9月4日

エフエム東京 編成制作局 局次長の森田 太氏

 7月19日には都内で記者向けにイベントの説明会が開催された。エフエム東京 編成制作局 局次長の森田太氏は、4月1日だった1次審査の締切が、東日本大震災の影響で延びたことを説明。イベントの実施そのものも再検討したとのことだったが、「震災で夢を諦めたくない」といった参加者からの声など受け、従来と場所や内容を変更した特別版として開催を決定した。参加希望者からは、「募金のために楽器をすべて売ったので、アカペラに変更して参加できないか?」といった問い合わせや、「メンバーが避難所にいてすぐに集まれないので、締切を延ばしてもらえないか」といった声が寄せられ、1次審査の締切は当初より約1カ月延長され、5月20日に。参加希望者は約1万組に上っている。

 1次審査では700組にまで絞りこまれ、その後、2次審査(スタジオ審査)では23組が選ばれる。この23組は、一般客も観覧できる3次審査のライブに登場。東日本大会としてZepp仙台、西日本大会としてZepp名古屋の2つに分かれて登場し、そこから勝ち上がった10組(予定)が、9月4日に日比谷野外大音楽堂でライブを行う。

 森田氏は、「閃光ライオット」の特徴として、優勝したアーティストのメジャーデビューが“約束されていない”点を挙げる。「閃光ライオットが終わると、解散したり、活動を中止したりするバンドもある」と語り、「閃光のような、思いをぶつける場にしてもらいたい」と開催意義を説明した。一方、ソニー・ミュージックが共同主催者として参加しているように、メジャーデビューを目指すアーティストの選考の場としても機能しているという。

「こんな時こそ、10代のパワー、輝きを失ってもらいたくない」

 特別応援ガールとして登場した北乃きいは、「2009年に参加しましたが、10代のみなさんのパワーが印象的で、自分も元気なれました。また参加したいと思っていたら、機会に恵まれて嬉しいです」と応援ガールに選ばれた感想を語った。

 北乃きいは「閃光ライオット 2011」の特別応援ポスターにも登場している。会場でお披露目されたポスターは、日比谷野外大音楽堂を背景に、ギターを肩にかけた北乃きいが写されている。北乃きいはポスターのポーズについて、「みなさんの強い気持ちや心を受け止める……ような……明日の方を向いた……」と言ったところで、「台本のまま言えない(笑)」と吹き出してしまう一幕も。ここで「自分の言葉で言っていいですか(笑)」と仕切り直し、「音楽を聴いて、嫌なことも忘れられるような、そんな楽しい日にしたいと思ってこの表情にしました」と、笑顔ではない表情になっているポスターの意図を説明。

 北乃きいは最後に、「今年は悲しい出来事が起きて、いろんな気持ちの人がいると思いますが、そんな時こそ、10代のパワー、輝きを失ってもらいたくない、消えて欲しくないという気持ちがあります。今こそ、パワーをこういった場所で爆発させてもらえたらいいと思います」とイベント参加者に向けてエールを送った。

特別応援ガールに選ばれた北乃きい
ポスターの引き締まった表情についても解説した参加者に向け、黒板に自筆のメッセージも

 




(太田 亮三)

2011/7/19 16:21