震災から2週間、携帯各社の状況


 3月11日の東北地方太平洋沖地震発生から2週間経ち、多くのエリアで携帯電話・PHSのサービスが復旧しつつある。その一方で、甚大な被害が出た東北地方の太平洋沿岸部などは復旧への道のりはまだ続くと見られる。25日までの各社の状況をまとめた。

NTTドコモ

 25日13時時点で停波している基地局は約770局。そのうちFOMAは620局で、青森5局、岩手250局、宮城220局、福島140局、関東甲信越11局となっている。前日と比べ、青森でや岩手、宮城でわずかに復旧した。通信規制は実施されていない。

 地震発生翌日の12日8時には約5490局(そのうちFOMAが約4420局)が停波していたが、2週間で約4700局が復旧した。

 タブレット端末の貸出が新たに開始されているが、前日の55台から100台に増加している。このほか、携帯電話の貸し出し、移動基地局や移動電源車などの配備、無料充電コーナーの設置なども行われ、同社サイトの「復旧エリアマップ」で具体的な場所が紹介されている。

 25日0時時点の災害用伝言板サービス登録件数は136万4889件、確認件数は235万3406件。

au

 25日16時時点の停波局数は324局で、東北303局、関東21局となった。

 地震発生翌日の12日5時時点では約3800局が停波しており、2週間で約3470局が復旧した。

 車載基地局や移動電源車の配備、携帯電話の貸出サービスが行われており、同社サイトでは復旧エリアの状況をPDFファイルで公開している。

ソフトバンクモバイル

 25日16時30分時点での停波局数は472局。地震発生翌日は3768局が停波しており、震災から2週間で3296局復旧した。

 同社でも車載基地局の配備や携帯電話の貸し出しなどを行っている。

イー・モバイル

 25日16時時点で東北地方の岩手県・宮城県・福島県で24局が停波している。大きく被災して復旧の目処がたたない設備もあるとのことだが、まだしばらくは現在の傾向が続くとのこと。12日時点では625局停波していたが、震災から2週間で約600局が復旧した。

 同社では、17日より被災地を支援するための携帯電話貸出を行っている。

ウィルコム

 25日時点で停波している基地局は700局となった。前日夜から変化はない。

UQ

 25日15時時点で停波しているのは7局となった。同社では、被災地に向けてWiMAX端末とノートパソコンを提供するプログラムを実施している。

 



(関口 聖)

2011/3/25 17:55