ソフトバンクが3500万円の過剰課金、16万回線に影響


 ソフトバンクモバイルは、特定のデータ通信をした際の通信料金を誤って課金していたと発表した。影響を受けた回線数は16万4288件、誤課金の総額は3512万321円となる。

 誤課金は、携帯端末からメール送信や写真の公開など、上りのデータ通信を利用した際に、本来アップロードするデータのパケット通信量に応じて変動しなければならない数値に固定値が設定されてしまったために発生した。誤課金の期間は、2010年10月1日13時38分~11月26日14時40分となる。

 ソフトバンク側では原因は作業ミスによるものとしている。サーバーを敷設するにあたって、試験環境から本番環境に移すために一旦データのクリーンアップを実行した際に、本来消去してはならない設定データを消してしまったため、本番環境において固定値が設定されることになってしまったという。11月26日にプログラムを修正して以降は発生していない。

 影響を受けた回線数は16万4288件、誤課金の総額は3512万321円、1契約あたりの平均誤課金額は約214円となる。ソフトバンクでは、プログラム修正以降、事象の特定と対象ユーザーを調査し、今回の不具合による対象者は全員特定されているという。今後、ソフトバンクよりユーザーに対して周知される予定。過剰請求分については、次回の請求分から返還される。

 2月3日に発表した収益への影響や、データARPUとして公開したデータの値については影響がないとしている。

 なお、パケット通信量が固定値に設定されてしまっていたため、大量の通信をしたユーザーについては、請求額が本来の金額よりも少なく見積もられている。ソフトバンクでは、こうしたユーザーに対しては追徴課金しない方針だ。

 

(津田 啓夢)

2011/2/4 16:01