イー・モバイルの「Pocket WiFi S」発売、店頭セレモニー開催


 イー・モバイルは14日、新機種の発売と新キャンペーンの開始を記念し、都内量販店でセレモニーを開催した。

Pocket WiFi S

 今回発売されるのは、Wi-Fiルーター機能を備えるAndroid 2.2搭載のスマートフォン「Pocket WiFi S」となる。また開始されるのは、他社宛通話も対象となる「通話定額キャンペーン」だ。

 セレモニーで挨拶した、イー・モバイル代表取締役会長の千本倖生氏は、同社スマートフォンの特徴が「テザリング」「Android 2.2」「コンパクト」「(キャンペーン適用による)通話定額」にあると説明。特に通話定額キャンペーンは、同業他社が追随しづらいサービスと協調した。

 同社代表取締役社長のエリック・ガン氏とともに囲み取材に応じた千本氏は、これまでにPocket WiFiの同型機種が世界で100万台出荷され、そのうち60万台がイー・モバイルの販売であることを明らかにし、新製品である「Pocket WiFi S」はWi-FiルーターにAndroidが搭載されたもの、という位置付けをあらためて紹介した。なお、既存のPocket Wi-Fiユーザーのうち1/3は女性、若い男性は2割程度とのことで、今後はビジネス層などへの拡大を期待しているという。

 日本通信から同等のハードウェアとなる「IDEOS」が発売されていることを尋ねられると、「イー・モバイルがファーウェイの日本における正規代理店。(日本通信提供のものは)並行輸入品のようなもので、当社では関知しない」と述べたほか、日本通信のIDEOSを持ち込んでイー・モバイル回線を契約したいというユーザーには? という問いに「(回線契約は)提供しない」と述べた。

囲み取材に答える千本氏(左)とガン氏(右)

 また、12月末時点での契約数が292万3600件に達し、300万件が間近に迫ったことを受け、今後の取り組みについて尋ねられたガン社長は「これまでデータ通信を主にし、電話サービスのほうは強調していなかったが、今後のユーザー数拡大に向けて、データ通信の上に(音声サービスのユーザーを)積み増したい。今回のPocket WiFi Sのような端末も今後投入していく」と述べ、現在は契約数のうち1割程度を占めるという音声端末の契約を強化する方針を明らかにした。

 セレモニーは、東京・秋葉原のヨドバシカメラ マルチメディアAkibaと東京・有楽町のビックカメラ有楽町の2カ所で開催された。秋葉原の店頭で挨拶したヨドバシカメラ取締役副社長の藤沢 和則氏は「Pocket WiFiは一機種としては過去最大の販売だったが、通話定額という画期的なサービスも登場したことで、Pocket WiFi Sは新たな記録を達成するのではないかと期待している。スマートフォンに加え、スマートテレビやタブレットも話題となっているが、そういった製品でWi-Fiは切り離せない」と述べ、Wi-Fiルーター機能を有すPocket Wi-Fi Sへの期待感を示した。

ヨドバシカメラ副社長の藤沢氏ヨドバシカメラ店頭で挨拶する千本氏
テープカットヨドバシカメラでの販売価格

 一方、有楽町ではビックカメラ代表取締役社長の宮嶋 宏幸氏が登壇し、「ここ最近、店頭でのセレモニーはスマートフォンばかりだが、今回のPocket WiFi Sはコンパクトで快適に使えるだろう。特にルーター機能はイー・モバイルならでは。Wi-Fiは今、大きなキーワードの1つ。PSPやニンテンドーDS、iPod touchのような端末をどこでも使う際に(Pocket WiFi Sは)役立つだろう」と、期待の製品であることをアピールしていた。

ビックカメラの宮嶋氏ビックカメラでの店頭イベントでは恒例、今回は「Pocket WiFi Sマン」が登場
くす玉で販売開始を祝福ビックカメラでの価格

 



(関口 聖)

2011/1/14 12:05