NTT Comとインデックス、Androidアプリ紹介・配信サイトオープン


「appliko」

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とインデックスは、Android端末向けのアプリ紹介やダウンロード販売、関連情報を配信するサービス「appliko」の提供を開始した。

 同サービスは初心者や女性向けコーナーを充実させるのが特徴で、当初はAndroidアプリをレビューで紹介するパソコン向けWebサイトをオープン。2010年内にAndroid向けに最適化したWebサイトを提供し、2011年2月末までに口コミ投稿機能を実装。2011年4月には独自のAndroidアプリの有料配信を開始する。

 今回オープンした「appliko」(アプリコ)は、Androidアプリの紹介・配信を行うサービス。Androidアプリのレビューでは、当初から250件のレビューを掲載し、1日に10~20件追加される予定。2011年3月末に2000件のレビュー掲載を目指す。アプリのジャンルは、独自に設定された18のカテゴリー、108のサブカテゴリーが用意されている。また、当初はページの閲覧数でランキング表示も行われる。

 初心者や女性向けコーナーを充実されるのが特徴で、初心者向けには、Android端末を利用している女性ユーザーへのインタビューを掲載。2011年2月以降はユーザーがアプリの口コミを投稿できるコーナーも設置される。

 女性向けとしては、女性のライフスタイルに合わせたスマートフォンアプリを紹介するコーナーを開設。同コーナーは、従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)を使っている女性ユーザー向けに、フィーチャーフォンからも閲覧できるようにしている。

 「appliko」独自の展開では、まずは有料で配信されているパワースポット紹介アプリを、同サイト経由では無料で配信する。また、女性向けの「女子力診断」アプリなど独自アプリの配信を行う。

 このほか、アプリ開発者向けには、NTT Comのオープンラボと連携した開発者向けクラウド環境の提供や、検証・アプリ申請の代行といったサービスが用意されており、アプリコンテストの開催も企画されている。

「ユーザーと開発者をマッチングするニーズは高い」

NTT Com ネットビジネス事業本部 IPサービス部長の菅原英宗氏

 21日には都内で記者向けに発表会が開催された。NTT Com ネットビジネス事業本部 IPサービス部長の菅原英宗氏は、スマートフォン市場を「非常に急成長している珍しい市場。OCNなどのスマートフォン対応は順次進めているが、急激に拡大している市場に対し、これだけでは足りない。ビジネスチャンスもどんどん増えている」との認識を示す。「市場は多様化しており、初めてでは戸惑ってしまうのではないか」と初心者向けのコーナーを充実させる展開を明らかにする一方、インデックスとの共同展開については、「800万のOCNユーザーと決済ツールなどを持っているが、味付けするところがない。そこで、コンテンツやアプリの運用実績、ノウハウを持っているインデックスと共同で事業をしようということになった」と共同事業の経緯に触れた。同氏は「この2社が組めば絶対に良いものができる、と信じてやっていこうと思っている」と意気込みを語った。

インデックス 代表取締役社長の小川善美氏

 インデックス 代表取締役社長の小川善美氏は、「フィーチャーフォンからスマートフォンという流れの中で、自然な流れでコンテンツを出していきたいと思っているが、はたして、スマートフォン向けのコンテンツを作って出すだけでいいのか。エンドユーザーに届けることを試みないと、時に世界も相手にするコンテンツ市場の中で埋もれてしまうという危機感を抱いている」と市場の変化とともに危機感を持っている様子を語る。同氏は、競合するサービスと競争しながら市場を盛り上げていくとし、「コンテンツやアプリを提供するノウハウと、NTT Comの持つ課金などのシステムとを組み合わせて、一緒に盛り上げていく」と市場の拡大に意気込みを見せた。

NTT Com ネットビジネス事業本部 IPサービス部 担当部長の三隅浩之氏

 NTT Com ネットビジネス事業本部 IPサービス部 担当部長の三隅浩之氏からは、サービスの詳細が解説された。同氏は、今後ますますユーザーが増え、無数のアプリが登場しているアプリ市場において、ユーザーと開発者を「マッチングするニーズは高い」とし、OCNの800万、インデックスの携帯会員400万を合わせた1200万人が潜在顧客であるとした。また、今後2~3年で会員数100万人を目標とし、事業規模も50億円~100億円規模を目指すとしている。収益の中心はアプリ販売を想定しており、ページビューの増加に合わせてページ内の広告販売なども行っていく。

 課金システムについては、個別課金に加えて月額課金も検討中。アプリのダウンロード販売を開始した後の、売上の開発者への還元は、一般的なアプリマーケットと同様に、7割を還元する方針を視野に入れているとしている。なお、「appliko」のサービスはNTT Comが提供する形になるものの、インデックスと事業リスクを負担し、アプリ販売を開始した後の収益もシェアしていく方針。

 

プレゼンテーションの模様


 

(太田 亮三)

2010/12/21 18:15