TeliaSonera、世界初のLTEサービス


 スウェーデンのTeliaSoneraは12月14日、スウェーデンのストックホルムとノルウェーのオスロにおいて、LTE(Long Term Evolution)方式による商用データ通信サービスを開始した。LTEを用いた商用サービスは世界で初めて。

 携帯電話は、アナログ方式を第1世代として、デジタル化した第2世代(2G)、さらに発展させた第3世代(3G)と区分され、国内では3G、あるいは通信速度を高速化した3.5Gが主流となっている。これらは通信方式を世代で見た場合の呼び方で、3Gに分類される通信方式は、NTTドコモやソフトバンク、イー・モバイルが採用するW-CDMA方式、auが採用するCDMA2000方式などが存在する。

 LTEは、W-CDMA方式の発展版とされ、通信速度の向上や遅延の低減が大きな特徴とされる。国内では「3.9G(第3.9世代)」に分類されることがほとんどだが、欧米では「4G」と呼ばれることが多い。今回、TeliaSoneraとエリクソンでは「世界初の4G/LTEネットワークを運用開始」と発表している。

 TeliaSoneraによるサービスは、ストックホルムのほかオスロで利用できるが、ストックホルムのサービスエリアはエリクソン供給の装置で、オスロのサービスエリアはHuawei供給の装置で構築されている。TeliaSoneraではノルウェーやバルト海沿岸諸国でのサービス展開を予定しており、2010年初頭にも新たなベンダーを選定する方針。

 スウェーデンでの利用料は、年内は月額4スウェーデン・クローナ(約50円)だが、2010年1月以降は月額599スウェーデン・クローナ(約7500円)で、月間30GB分、通信できる。LTE端末は、3G通信機能は搭載されておらず、LTE網のみ利用できるが、2010年第2四半期に登場予定の今後3G対応のLTE端末に無料で交換できる(12カ月契約拘束付き)。

 一方、ノルウェーでの利用料は2010年4月1日まで月額1ノルウェー・クローネ(約15円)。2010年4月1日以降は月額699ノルウェー・クローネ(約1万800円)で、月間30GB分通信できる。LTE端末についてはスウェーデン版と同じく、3G通信機能はないが、今後登場する3G対応版が登場すれば、無料で交換できる(12カ月契約拘束付き)。

 

(関口 聖)

2009/12/16 19:53