ドコモが環境センサーを導入、CPなどに蓄積データを提供


 NTTドコモは、花粉の飛散量などの大気情報を自動的に測定して蓄積する「環境センサーネットワークシステム」について、12月21日より試験運用を開始する。

 「環境センサーネットワークシステム」は、基地局に設置するセンサーで大気中の花粉に飛散量を測定・蓄積し、そのデータをBtoBtoCモデルで提供するもの。データはコンテンツプロバイダーなどの情報配信事業者に広く提供されるほか、製薬会社や医療機関などにBtoBモデルとして、自治体などにBtoGモデルとして販売される予定。

 ドコモでは、関東と静岡の300カ所に観測拠点を構築し試験運用を開始。2010年1月にも商用サービスの1つとして、花粉の飛散量を事業者に提供する。観測拠点は、2010年度には全国2500カ所に拡大される予定で、将来的には9000カ所にまで広げる予定。当初は花粉の飛散量のみの測定となるが、順次、二酸化炭素濃度や紫外線照度、気温、降水量といった大気情報も測定・蓄積される予定。

 このほかドコモは、気象情報解析などを手がけるウェザー・サービスの株式を第三者割当により引き受け、資本提携に合意したことを発表した。出資時期は2010年1月6日、ドコモの取得株式は1200株で、総額1億200万円となる。ドコモの出資比率は約35%となる予定。

 なお、10月に開催された「CEATEC JAPAN 2009」のドコモブースでは、今回のシステムが参考出品されていた。説明員は、基地局のほか自社ビルやドコモショップへのセンサー設置を語っていたほか、花粉以外の測定については事業性次第としていた。

 



(津田 啓夢)

2009/11/25 19:08