ドコモ、「オートGPS」機能でiコンシェルなど機能拡充


 NTTドコモは、GPS携帯電話で定期的に位置情報を送ることで、地域情報などを配信する機能「オートGPS」を提供する。これに伴って、コンシェルジュサービス「iコンシェル」などが機能拡充される。

 「オートGPS」機能は、GPSを利用して定期的(5分間隔)に位置情報を送る機能のこと。例えば、特定エリアに入るとスポット情報が配信されるといった利用方法が想定されている。アプリやウィジェット、iコンシェルなどと連携する。

 GPSでの現在地測位を数多く行えば、自然とバッテリー消費が激しくなる。そこでドコモでは、端末内に内蔵された加速度センサーと連動するようにしており、携帯電話が動いていなければオートGPSが動作せず、バッテリーを必要以上に消耗しないよう配慮されている。また、バッテリー残量が20%になると、オートGPSは動作しないようになる。

機能概要オートGPS構成図

 初期設定はオフとなっており、ユーザー自身がオンにすると利用できるようになる。iコンシェルのほか、3つのiアプリ(Starプロファイル)と、合計4つのサービスで利用できる。

 対応機種は、N-02B、P-01B、F-01B、SH-01B、F-04B、N-01B、P-02B、F-02B、F-03B、SH-03Bの計10機種となる。

iコンシェルとの連携

iコンシェルと連動

 iコンシェルでは、ユーザーが今いる場所の関連情報やクーポン情報などがプッシュ配信されるほか、現在地から自宅への終電時間を通知する機能や、ご当地マチキャラの配信など位置情報ベースのさまざまな情報が提供される。iコンシェル向けの位置情報は、ドコモ内のサーバー(iコンシェルサーバー)に保存され、コンテンツプロバイダには直接通知されない。

 情報配信の対象エリアとして、コンテンツプロバイダ側では半径50m~10kmまで指定できる。大まかな地域で指定できる一方、特定店舗の付近だけで配信すると行ったことも可能となる。

 ドコモでは、ユーザー自身が再通知して欲しい情報を設定したり、「ぐるなび」「食べログ」などで見つけた店舗を登録しておき近くに行ったときに通知してくれる「オートGPSリマインド」のほか、居住地以外に一定時間滞在しているユーザーに気象情報や地震情報を配信するサービス、終電を通知するサービス、現地へ訪れるとご当地キャラクターのマチキャラを入手できる「ご当地マチキャラパスポート」、目的地周辺の駐車場情報を提供する「駐車場満空情報」を提供する。

アプリとの連携

 これまでも携帯電話で測位した現在地を地図アプリで確認できるなど、iアプリとGPS機能は連携できるようになっていた。オートGPS導入後もiアプリ/iウィジェットとの連携が可能になっている。位置情報は、従来と同じように、コンテンツプロバイダへ通知される。

 10日の発表会で行われたオートGPSに関するプレゼンテーションによれば、iコンシェルよりもiアプリのほうがサービスの作り込みが可能で、iアプリのほうがより細かな位置情報に応じた情報配信が実現できる。

 具体例として示されたサービスは、東京ディズニーリゾートで利用できるもの。ディズニーランドへ近づくと、訪問を歓迎するメールが届くほか、ディズニーランド内を7つに区切ってそれぞれの位置にあわせた情報が配信される。その情報は、書籍などでは紹介されておらず、行った人だけが入手できるとのことで、10日の発表会では明らかにされなかった。また、地図アプリとオートGPSの連携により、各地のご当地グルメやB級グルメと呼ばれる食品の情報も配信される。

書籍にも掲載されていない情報が用意されるディズニーランド内の各エリアにあわせて情報が配信される

 



(関口 聖/津田 啓夢)

2009/11/10 13:00