診察待ちにPHS貸出、ウィルコムの「外来患者呼び出しシステム」


 ウィルコムと富士通ビー・エス・シーは、ウィルコムのPHSを利用した病院向けソリューション「外来患者呼び出しシステム」を共同開発し、全国の医療機関向けに販売を開始した。

 「外来患者呼び出しシステム」は、医療機関などの外来受付で患者にPHS端末を貸し出し、診察時間に患者を呼び出せる病院向けソリューション。富士通ビー・エス・シーがソフトウェア開発やシステム環境を構築した。

 低電磁波のPHS端末を利用することで、病院の内外を問わずに運用が可能で、患者側も混雑した待合室に長時間待機している必要もなくなる。呼び出し連絡は通話かライトメールが選べる。

 システムは、ノートパソコンと外付けバーコードリーダーで構成され、医療機関職員はバーコードリーダーでPHSと患者バーコード読ませることで端末を管理する。導入費用(予定)は、受付4カ所、サーバー・クライアントPC含めて、初期費用580万円、年間保守費用24万円。このほか、レンタル用PHS端末の通信料として1台あたり月額780円かかる。レンタル用PHS端末は1台から導入できる。

 今回のシステムは、総合病院や大学病院といった患者数の多い医療機関をターゲットとしたもの。大手の病院では院内ソリューションとして、患者への連絡システムを導入している場合もあるが、初期費用が倍以上することもあるという(ウィルコム広報部)。ウィルコムは、現在PHSを導入している医療機関はもとより、広くシステムの普及拡大を図りたい考え。

 

(津田 啓夢)

2009/9/14 15:18