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Ankerが小型・高効率ACアダプターを開発、次世代の半導体素材を採用

今後発売予定の新製品も一挙披露

 アンカー・ジャパンは、シリコンに代わる半導体素材としてGaN(窒化ガリウム)を採用し、高効率化と小型化を実現したACアダプター「Anker PowerPort Atom」シリーズをこの冬から日本で展開する。第1弾として、4cm四方で約65gと小型・軽量ながら、最大27WのUSB PDに対応した「Anker PowerPort Atom PD 1」を2019年冬(2019年第1四半期)に発売する。価格は未定。

最大27WのUSB PDに対応した「Anker PowerPort Atom PD 1」

「Anker PowerPort Atom PD 1」

 「Anker PowerPort Atom PD 1」は、アンカーが世界に先駆けて発表したとする、GaNを半導体素材に採用した製品。半導体の素材として一般的なシリコンよりも高効率になることで排熱関連部品を簡素化できるようになり、同等の性能の従来製品と比較して2/3という小型化を実現した。大きさは約38×41×35mmで、重さは約65g。

「Anker PowerPort Atom PD 1」

 本体にはUSB PD対応のUSB Type-C端子を1つ備え、最大27W(5V 3A、9V 3A、15V 1.5A、20V 1.1A)の出力が可能。MacBookを含む、あらゆるUSB Type-C端子搭載機器を充電できるとしている。

 同社は、ノートPCからスマートフォンまで、1つで急速充電ができる規格としてUSB PDを位置付けており、USB Type-C端子の製品ではUSB PDに注力していく方針。

Atomシリーズ

 半導体素材にGaNを採用した「PowerPort Atom」シリーズはほかにも、第2弾以降の製品として「Anker PowerPort Atom PD 2」「Anker PowerPort Atom PD 4」も発表されている。いずれも価格は未定。

 「Anker PowerPort Atom PD 2」はUSB Type-Cの2ポート合計で最大60W。「Anker PowerPort Atom PD 4」は4ポート合計で最大100Wで、PowerIQで各12WのUSB Aポート×2、USB PDで各38WのUSB Type-Cポート×2という構成。

GaNを採用するAtomシリーズ、第2弾以降の製品
2ポートで最大60Wの「Anker PowerPort Atom PD 2」
4ポートで最大100Wの「Anker PowerPort Atom PD 4」

戦略発表会で新製品を披露

 アンカー・ジャパンは記者向けの発表会を11月29日に開催。上記の「PowerPort Atom」シリーズのほか、2019年の冬に日本で発売する新製品を一挙に披露している。

チャージ製品

 ACアダプターにバッテリーを組み合わせた2in1モデルでは、大容量バッテリーとUSB Type-C出力ポートを備えた「Anker PowerCore Fusion 10000」が2019年冬に発売される。販売予想価格は4999円(税込、以下同)。

「Anker PowerCore Fusion 10000」

 大型のバッテリーシリーズでは、USB Type-Cポートを備え30WのUSB PDに対応し、5万7600mAhで重量2.7kgと軽量・コンパクト化を図った「Anker PowerHouse 200」が2019年冬に発売される。販売予想価格は3万9800円。

「Anker PowerHouse 200」

サウンド製品

 サウンド製品では、ハイレゾ対応で曲線デザインが特徴的なBluetoothスピーカー「Soundcore Model Zero」(12月4日発売、1万9800円)や、ハンディサイズのコンパクトモデルで最大8時間の再生が可能なBluetoothスピーカー「Soundcore Icon Mini」(発売日・価格ともに未定)などをラインナップする。

「Soundcore Model Zero」
「Soundcore Icon Mini」
「Soundcore Motion+」
「Soundcore Icon」
スパノバのライブの数量限定チケットに付属するコラボデザインモデル

 左右が独立した完全ワイヤレスのイヤホンも拡充し、ノイズアイソレーションを強化しケースの充電込みで20時間の再生が可能な「Soundcore Liberty Air」(2019冬、7999円)や、高音質モデルをアップグレードした「Zolo Liberty S」(2019冬、価格未定)などをラインナップする。

「Soundcore Liberty Air」
「Zolo Liberty S」

そのほか

 缶ジュースサイズのモバイルプロジェクターでは、世界初としてAndroid TVを搭載しサウンドも強化したモデル「Anker Nebula Capsule II」(2019年春、価格未定)を投入予定。ドライブレコーダーではプレミアムモデル「Anker Roav DashCam C2 Pro」(2018年12月下旬、1万3800円)も提供する。

 家電分野では、ロボット掃除機はWi-Fi対応や吸引力の自動調整機能を備えた「Eufy RoboVac 30C」(2018年11月30日、3万4800円)を発売する。Amazon Alexa対応のスマートLED電球も開発中としている。

「Anker Roav DashCam C2 Pro」
「Eufy RoboVac 30C」
開発中のAmazon Alexa対応のスマートLED電球

 同社は、好調なオンライン販売だけでなく、家電量販店などの店頭販売も強化している。大阪で実験的にオープンした直営店は、好評につき出店期間の延期を決定。さらに12月下旬には、東京・南青山に初の常設・直営店をU-NEXTと共同運営でオープンする予定であることを明らかにしている。