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クアルコム、スマートスピーカー向けプラットフォームを発表

Bluetooth/Type-CオーディオSoCなど新製品

 クアルコム傘下のQualcomm Technologies Internationalは、スマートスピーカー向けプラットフォームやBluetoothオーディオ、デジタルアンプ、USB Type-C接続オーディオデバイス用のチップセットなどの新製品を発表した。オーディオ機器メーカーやOEMベンダー向けに提供される。

 オーディオ関連市場では、Amazonの「Alexa」やグーグルの「Google Home」など、音声で家電を操作するスマートスピーカーが登場。また、ワイヤレスヘッドホンの普及や、ハイレゾ音源の流通、音楽ストリーミングサービスの増加などがトレンドとなっている。クアルコムが今回発表した製品は、これらのトレンドに対応したもの。オーディオ機器に搭載されるチップセットや、それに対応するプラットフォームとなっている。

離れた場所話しかけても認識「Qualcomm Smart Speaker Platform」

 スマートスピーカーのプラットフォームとして発表された「Qualcomm Smart Speaker Platform」は、スマートスピーカーを設計する際に必要な機能が統合されたプラットフォーム。さまざまな機能拡張に対応する柔軟な設計が特徴としている。対応SoC(System-on-a-chip)は「APQ8009」(Snapdragon 212)と「APQ8017」。

 音声入力インターフェースはマルチマイクに対応し、ビームフォーミングやノイズ抑制などの技術をサポート。ユーザーが離れた場所からスピーカーに話しかけても検知できるという。2017年後半には、Amazon Alexa、Google アシスタント、Google Cast、Android Thingsといったプラットフォームへの対応も予定されている。Bluetoothオーディオでは高音質コーデックAptX HDをサポート。Bluetooth/Wi-Fiによる通信、HD解像度までのディスプレイ表示、Quick Charge 2.0なども対応可能。

Bluetoothオーディオデバイス向けの新SoC

 Bluetoothイヤホンやスピーカーなどのワイヤレスオーディオ製品に対応するBluetoothオーディオSoCとして、プレミアムクラス向けの「CSRA68100」とエントリークラス向けの「QCC3XXX」シリーズが発表された。

 「CSRA68100」は、ベンダーが開発したアプリを実行可能な32bitアプリケーションプロセッサーを搭載。その処理能力は従来製品の4倍となり、より柔軟な製品設計が可能となった。「QCC3XXX」シリーズは、「QCC3001」~「QCC3008」までの8製品をラインナップ。QCC3001~QCC3005はBluetoothハンドセット向けの製品、QCC3005~QCC3008向けの製品となっている。上位モデルでは「aptX」やノイズキャンセル技術の「cVc」、ステレオサウンド技術の「TrueWireless」をサポートする。

USB Type-Cオーディオ対応SoC

 USB Type-Cコネクターからのオーディオ入力をサポートするSoCとして「WHS9420」と「WHS9410」が発表された。Type-Cコネクター搭載の有線ヘッドセット・スピーカーの設計に最適化されている。上位モデルの「WHS9420」は、最大192kHz/24ビットオーディオのハイレゾ音源もサポートする。

次世代デジタルアンプ搭載のSoC「CSRA6620 SoC」

 「CSRA6620」は、クアルコムのデジタルアンプ「DDFA」の新バージョンを搭載するSoC。入力音源は384KHzやDSD 64/128フォーマットなどのハイレゾ音源もサポート。S/N比は113dB。8チャネルの入力と2チャネルの出力に対応する。