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20歳の誕生日を迎えたHTCが次の20年に向けて発表した「HTC U11」
2017年5月17日 01:02
5月16日、HTC本社で開催された発表会の冒頭、President of Smartphone and Connected DevicesのChialin Chang氏は、「HTCは昨日20歳(設立20周年)になった。今日をグローバルローンチの日に選んだのは、次の20年の第一歩となるからだ」と語り、プレゼンテーションを開始した。
同氏は過去を振り返り、1997年に同社がWindows Mobileベースの端末を手掛け、その10年後の2007年には初のタッチパネル搭載端末をリリースしてきたことを紹介。その上で、「2017年となった今、5G時代の到来を目前に控え、これからのスマートフォンに求められる要素として、デバイスの新しい触れ合い、自然言語による音声認識、次世代のマルチメディアを考えていかなければいけない」と方向性を示した。その3つの要素を形にしたのが「HTC U11」だと述べ、新端末を披露した。
「握るということは、自然で直感的で、自分の感情を表現する行為だ」と語る同氏。HTC U11では、端末を一度握ることでカメラ機能を呼び出し、もう一度握ることで画面をタップすることなくセルフィーを撮影することができることを披露。
続いて、同氏はGoogleアシスタントを呼び出して今日の予定を確認したり、Amazon Alexaを呼び出して音楽を再生・停止したりできることをデモ。さらに、4つのマイクを搭載することで実現した3D音声録音機能を進化させ、動画撮影時にズーム操作を行うことで被写体が発する音を拾うAcoustic Focus機能を紹介。DxOMark Mobileの評価で過去最高となるスコア「90」を記録したことや、ノイズキャンセル対応のハイレゾイヤホンを同梱することなど、HTC U11の優位性を強調した。
同氏は最後にHTC U11のデザイン面でのこだわりを語った。従来、メタル素材によりデザイン性を追求してきた同社だが、今回はガラス素材を採用。「メタルのような外見や要素をガラスの中に収めようとした。例えば、アメイジングシルバーという色は、見る角度によってはシルバーにも見えるし、ブルーにも見える」と、メタル素材の使用時を上回る美しさを表現できたとする。
Chang氏のプレゼンテーションを引き継ぐ形でHTC U11の特徴を解説したのは、Vice President ProductのNigel Newby-House氏。同氏は、独特なカラーリングや曲面を活かしたデザイン、防水防塵対応であることを紹介。さらに握ることで端末を操作する「Edge Sense」や音声AIに続き、ユーザーの行動履歴や端末の使用履歴を学習し、さまざまな提案を行う「HTC Sense Companion」の概要などを説明した。
同氏によれば、HTC U11は一部の地域で来週から出荷され、6月上旬からグローバルで本格的な出荷が開始される予定という。日本ではどのキャリアから発売されるのか、あるいはSIMフリー端末として発売されるのか、詳細は明らかにされていないが、HTC NIPPONのWebサイトにも製品情報ページが登場しており、そこには「(日本未販売)」の注意書きが付いていないことから、夏モデルとしての登場が期待される。