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次は50万を目指す「nuro モバイル」、シンプルなプランで幅広い層にアプローチ

Xperia投入は「未定」

 ソニーネットワークコミュニケーションズ(So-net)は、MVNO「nuro モバイル」の新サービス発表会を実施した。時間制プランの「5時間プラン」「5分かけ放題」が発表され、新端末が披露された。

 プレゼンテーションは同社モバイル事業部門 ビジネス開発部 部長の細井邦俊氏が担当。終了後には囲み取材にも応じ、同社の戦略を紹介した。

ソニーネットワークコミュニケーションズ モバイル事業部門 ビジネス開発部 部長 細井邦俊氏(右)

「分かりやすいプラン」でアプローチ

 「nuro モバイル」は、同社の「So-net モバイル LTE」「PLAY SIM」など複数のブランドを統合し、2016年10月1日に提供を開始した通信サービス。そのコンセプトは「適切な価格でシンプルなサービス」。

 “分かりやすいプラン”として月間容量が2~10GBまでの「1GB刻みプラン」を提供。データ通信のみ2GBで月額700円から、音声通話付きの10GBで月額3000円まで、ユーザーの利用スタイルに応じて柔軟に選べる。また、毎月500MBまでが無料の従量制プラン「0 SIM」を用意している。

 会員数は細井氏によると、現在38万ユーザー(通信しなければ料金が発生しない「0 SIM」を除く)。特定のターゲット層に絞らず、幅広い利用スタイルに対応できるプランを用意することで、50万ユーザーへの拡大を目標とする。

概念を変える「5時間プラン」

 新たに発表されたサービスのうち「5分かけ放題」や「パケットギフト」「初速バースト」は、他社と比べて手薄となっていた機能を埋めるもの。

 一方、1日5時間通信できる時間制の「5GBプラン」は、一定量以上の通信をした時間を「利用時間」としてカウントするプランで「概念を変える新プラン」と位置づける。

 「通勤時間やお昼休みなど、通信が使う時間を限られているユーザーがいる。そういった方がライフスタイルにあった形で使えるのではないか」(同氏)と、プランを提供する狙いを説明。「1日5時間」という時間制限や、通信時間とカウントする通信量の閾値にについては、「利用スタイルに対応できるよう、随時調整していく」とコメントしている。

Xpeiraの提供は?

 2月1日より提供が発表された新端末は、ASUS製の「ZenFone 3 Max」と、シャープ製の「AQUOS ケータイ SH-N01」の2機種。ソニーグループながら、「nuro モバイル」のラインナップとしてはXperiaシリーズを提供していない。

 囲み取材にてXperiaシリーズをラインナップに加えるかという質問を受けた細井氏は「未定」と回答しつつ、「親会社とも相談しつつ、さまざまな可能性を検討したい」とコメントした。

 なお、今までMVNO向けとして提供されたXperiaスマートフォンは、2015年の「Xperia J1 Compact」のみ。「So-net モバイル LTE」「PLAY SIM」では、セット端末として取り扱われていた。

囲み取材に応じる細井氏

セットプラン、オリジナル端末には消極的

 端末と専用料金プランのセットについては、「専用の料金プラン用意されている方が分かりやすい、というユーザーの声が多いなら検討していく」(同氏)と消極的なコメント。まずはユーザーにあったプランを自由に選択できる料金体系を訴求する方針を示した。

 「ロビスマホ」や「メタルギアスマホ」など、「So-net モバイル LTE」で提供していた、独自コンテンツを追加したモデルも当面は控え、通信サービスのユーザー拡大に注力する方針としている。

量販店での販売拡大を意識

 販路について細井氏は、現在はインターネット販売が中心としつつ、50万会員を目指す上で量販店での販売拡大が必要とした。「nuro モバイル」のリアル店舗についても、「お客様に直接リーチできる場所として重要」と可能性を示した。

 NURO光とのセット割については、「現時点では未定だが、今後の検討課題の1つとなっている」と、コメントした。