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上期の携帯出荷数は過去最低、SIMフリースマホが1.8倍に

iPhoneが半数を占める、MM総研調査

 MM総研は、2016年度上期(2016年4月~9月)の国内携帯電話出荷台数の調査結果を発表した。出荷台数は過去最低の1518.8万台(前年同期比10.9%減)となった。

 タイプ別では、スマートフォンが1216.8万台(前年同期比8.4%減)、フィーチャーフォンが302万台(同19.7%減)だった。スマートフォンでは大手キャリア向けが1097万台(同13.1%減)と減少する一方で、SIMロックフリーのスマートフォンが前年同期比で79.1%増となる119.8万台となった。携帯電話の総契約数は2016年3月末時点で、1億2872万件。うちスマートフォン契約は7715万件としている。

スマートフォンシェアの約半数がiPhone

 スマートフォンのメーカー別では、アップルが617.9万台(前年同期比3.1%減)のiPhoneを出荷し、市場シェアの50.8%を占めた。2位以下は、ソニーモバイルが(同28.5%減の171万台、シェア14.1%)、シャープ(同33.5%減の99.5万台、シェア8.2%)、富士通(同1.1%減の80.2万台、シェア6.6%)、サムスン(同18.2%減の63万台、シェア5.2%)、京セラ(同16.1%増の60万台、シェア4.9%)と続いた。

 フィーチャーフォンを含む携帯電話市場全体では、1位からアップル(シェア40.7%)、ソニーモバイル(11.3%)、京セラ(10.2%)、富士通(9.8%)、シャープ(8.5%)となった。アップルは10期連続でシェア1位を保持している。京セラは「DIGNO E」が好調で、ワイモバイル向けの出荷数増加に寄与した。富士通はドコモ向けの「らくらくシリーズ」とSIMロックフリー端末が堅調に推移。OS別では、iOSが50.8%、Androidが48.8%と拮抗している。

SIMフリースマホ、ASUSが1位

 SIMロックフリーのスマートフォンは119.8万台が出荷された。メーカー別シェア1位はZenFoneシリーズを展開するASUS(34.9万台、シェア29.1%)。以下、FREETELブランドで展開するプラスワン・マーケティング(19.6万台、16.4%)、富士通(13.2万台、11.0%)、アップル(9.9万台、8.3%)、ファーウェイ(8.6万台、7.2%)と続いた。

2018年度にはスマートフォンが1億契約に

 MM総研は、2016年度通期の出荷台数は3560万台と予測。2017年度~2020年度の中期展望は年間3500万~3600万台規模の微減トレンドとなる見通し。その中で、SIMロックフリーのスマートフォンは出荷を伸ばし、2020年度には530万台まで成長するとしている。

 契約数増加も軟調に推移し、2018年3月末で1億3430件、2020年3月末は1億3770件となる予測。フィーチャーフォンからの買い替えが進み、2018年度にはスマートフォンの契約が1億件を突破するとしている。