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目玉は「MONO MO-01J」、付加価値の提案も続々と――ドコモ吉澤社長

 10月19日、NTTドコモは2016年冬~2017年春にかけて発売する新機種群を発表した。

 今回の発表会のキーワードは「MORE(モア、もっと)」。新機種を紹介する際には「MORE Variety(モア バラエティ)」、dポイントの新たな取り組みを紹介する際には「MORE Benefit(モア ベネフィット)」というように、同社がさまざまサービスやスマートフォンを用意し、ユーザーにとって新たな価値を積極的に提案する姿勢を示す。

社長就任後、初めての新機種発表会を迎えた吉澤和弘社長。プレゼンテーション冒頭で、かつてショルダーホンの開発に携わった自身の経歴を振り返った

 ドコモ代表取締役社長の吉澤和弘氏が、数ある新機種のなかでも力を入れて紹介したのは「MONO MO-01J」だ。これまではメーカー製の端末を、ドコモの商品として取り扱う形となっていたが、初のドコモオリジナルブランドというスマートフォン。同氏は「誰にとっても使いやすい、ぜひ体験してほしい」とアピール。

 プレゼンテーション後、吉澤氏は展示会場に姿を見せる。そこで紹介したのは、後述するドローンと「MONO MO-01J」のみで、冬春のラインアップのなかでもドコモにとって最も特徴的な機種というメッセージを強く打ち出す。

展示コーナーで吉澤社長自身があらためて紹介したスマホは、MONO MO-01Jのみ。

 1年間の契約を前提した場合、650円(一括価格のみ設定/割賦なし、端末購入サポートなしの場合は約3万円の見込み)という破格の値段で販売される「MONO MO-01J」だが、かつての過大なキャッシュバックの影響で、総務省が割引の規制に乗り出している。ところが、過剰な端末割引を禁じるガイドラインのなかで「3万円以下の廉価端末は、実質0円に近い割引を行ったとしてもガイドラインに抵触しない」とされている(※関連記事)。質疑応答で「MONO MO-01J」の価格について問われた際にも、そのガイドラインを引き合いに出した吉澤氏は「そういった廉価端末に入り、ガイドラインには抵触しないと考えている」と説明する。

 他の機種の販売への影響についても、防水などある程度の性能は備えつつ、ワンセグやおサイフケータイには非対応など、「MONO MO-01J」はあくまで必要最低限のスペックに仕上げたシンプルなものであり、高機能を求めるユーザーは他の機種を選ぶため、大きな影響は与えないという見解を示した。

ドローンに注力

 新機種発表会であっても、一般ユーザーに関わるものであれば、サービスなどが紹介されることは珍しくない。

展示コーナーでドローンを紹介する吉澤社長

 だが今回、ドコモは研究開発の途上にあるドローンに関する取り組みを発表する。福岡において、携帯電話のネットワークを使って、ドローンをリモートコントロールするというものだが、商用化というわけではなく、一般ユーザーに関わるものになるのはもう少し先の未来。だが、「MORE Possibility(モア ポシビリティ、より多くの可能性を、といった意)」として、難聴者向けのトライアルサービスである「みえる電話」とともにドローン関連の取り組みが紹介され、ドコモの技術力や先端性をアピールする格好となった。

高畑充希も登場

 CMキャラクターの高畑充希も登場。これまでの会見では、同じくCMキャラクターを務める綾野剛や堤真一とともに登壇していたが、今回は一人だけ。これまでは綾野剛がガジェット好きであることを隠さず、的確なコメントをたびたび発してきたが、高畑は「ひとりでなんとか乗り越えたい」とやや緊張気味。

無言でそっとポインコ(兄)の腹をなでる高畑
司会が喋っている最中もポインコ(兄)の触感を確かめる高畑

 フォローすべく吉澤社長がすぐさま舞台に戻って新機種をあらためて紹介。そのなかでも高畑は目玉機種の「MONO MO-01J」がお気に入りと手にとって「初めてのドコモブランドということにビックリしたが、(登壇前)裏でお値段を聞いてびっくり仰天。めちゃくちゃ安くて(笑)。でも、シンプルで持ちやすい。誰でも似合う」とコメント。

 ポインコ兄弟と初共演の高畑は、細身の兄(左)と、食欲旺盛で体脂肪率35%という弟のどちらが好み? という謎の質問に「お兄ちゃんがいい。体脂肪率35%は成人病が気になる……」。そこに司会から「(ポインコ弟は)カラアゲが好きということなので」とフォローされると、共食いを連想したのか、高畑は大笑い。いやインコですから……と吉澤社長。

高畑に選ばれ、うつろな目のまま歓びを表現するポインコ(兄)

 またドコモのドローンプロジェクトには用いない玩具のドローンの操作に、高畑がチャレンジする場面が来ると、高畑は「皆さんが怪我しちゃうかも」と苦笑い。実際に動かしてみると、あらぬ方向へ飛び去ろうとして報道陣も身構えたが、あっという間に強制着陸措置となり、大事には至らなかった。

皆さん怪我しちゃうかも、という高畑の言葉が冗談に思えず、飛行の瞬間には報道陣に緊張が走った