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ドコモ吉澤社長、16冬~17年春新機種発表会での囲み取材一問一答
2016年10月19日 18:30
MONO MO-01Jについて
――ドコモとして「MONO MO-01J」を手がけたのはどういう事情があるのか。
吉澤氏
今までフラッグシップ~ミドルレンジで、(MONO MO-01Jのような)ローエンドはないことはなかった。バラエティのある価格帯の製品を作ると言う流れは当然ある。価格としては非常に安いというところを実現し、お客さまにもベーシックに使っていただける。
――総務省の指導もあって、端末価格のサポートもやりづらくなるのか。
吉澤氏
今の(端末購入の)サポートは、かなり高額な機種に付けて安くしているところがある。ちゃんと機能はベーシックで安いものであれば、リーズナブルな価格で提供することに何ら問題はないわけです。ベーシックな機能をベーシックに使っていただける、そういうお客さまに向けて作るという流れに向けてやっている。
――MONO MO-01Jの想定価格は650円程度。端末代をドコモが負担し、損をしている構造か。利益は出せるのか。
吉澤氏
全体として利益がでるようにしている。
――格安SIM、MVNOへの対抗策という意味合いは?
吉澤氏
ドコモのセカンドブランドは今のところ存在しない。しかしフラッグシップ~ローエンドまで作る中で、今回の「MONO MO-01J」はベーシックなものだが、場合によっては格安といったものに、値段的にも対抗できるものかもしれない。
――MONOというオリジナルブランドを立ち上げた理由は?
ドコモ担当者
ローエンドはともすれば品質が悪いんじゃないかと見られるところがある。そうならないよう、ドコモがしっかり品質、性能をしっかり磨きあげたものを出したいと考え、ブランドを付けて出すことになった。
――MONO MO-01Jの価格では、人気が集中して他メーカー製品が売れなくなる可能性があるのではないか。
吉澤氏
MONO MO-01Jに集中するということには、なかなかならないのではないか。FeliCaは当然載せていないし、ワンセグもない。画面のサイズなどからも、他のスマートフォンを望まれる方が多いと思う。ベーシックで低価格というニーズはあるだろうが、雪崩を打ってということにはならないだろう。
――加藤前社長の時代に、ラインアップを絞り込むという話があった。しかし今回は結構な機種数だ。
吉澤氏
確かに今回は多く見えるが、たとえば進化した高速ネットワークに対応する、といった機種、AQUOS EVERのようなミドルレンジのもの、らくらくホン、キッズケータイといった揃え方はしてきた。今回は「MONO MO-01J」はあるものの、今まで通りのラインアップを進化させたもので、増えたという捉え方はしていない。
Galaxy Note 7、取扱見送りを決断したのは
――「Galaxy Note 7」の発火問題で、サムスンのブランドが傷ついたとも思われるが、ドコモの扱うGalaxyシリーズの販売へ、何か影響は出ているか。
吉澤氏
Galaxyシリーズでは、今夏、「Galaxy S7 edge」を出しているが影響はない。(S7 edgeは)グローバルで千数百万台、出ている機種で、発火問題のような事例もない。販売面でも今のところ影響はない。
――「Galaxy Note 7」を見送ったことで、ハイエンドのひとつがなくなったことになる。その穴をどう埋めるのか。
吉澤氏
Noteシリーズを待ち望む方もいらっしゃるでしょう。そうしたところでの影響はこれから施策を練らなければならないでしょう。たとえば「S7 edge」や、画面サイズから他のスマホへシフトしていただけるなら、そうなるでしょう。でも「Note 7」で考えていた台数については、他のフラッグシップで埋めていくという動きになるのでしょう。
――「Galaxy Note 7」を見送る、決定的な出来事は?
吉澤氏
ひとつは、電池が最初、発火するとされたあと、良品への交換措置があった。その後、米国の航空機内で発火という報告があり、米国内で検査され、リコールといった形になったときに、我々としても決定的に見送るというか、そういう判断をした。サムスンからも日本国内における販売を見送るという正式な連絡もあった。
dカード、行政指導について
――dカードに関して春商戦に向けたキャンペーンは?
吉澤氏
dポイントはすでに5900万会員に達しており、各種ポイントサービスのなかでも大手のひとつになっていると思う。最もPRしていきたい。近くApple Payとの対応が可能になる。そこでもPRしていきたい。
――10月7日の総務省からの行政指導に対する受け止めは?
吉澤氏
私どもとしては、(dカードゴールド会員向けのクーポンが)端末購入補助にあたるということですから、厳重注意として真摯に受け止め、今月中にも対応策をやろうと思っている。実際に指摘を受けたクーポンは、カードの年会費が(1万円で)お高くいただいていますし、(dカードの利用額が)年間100万円、200万円という方に向けたものだったため、電気通信における割引というよりもクレジットカードの優待、感謝を込めていたものだった。実際に使える先が端末購入補助だったため、そう言われるとその通り。是正をどうするか、今考えているところ。