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ドコモが3.5GHz帯でサービス開始、全国の主要駅周辺で

 NTTドコモは、同社として初めてとなる3.5GHz帯での通信サービスを、6月29日に開始した。3.5GHz帯に対応する端末として、モバイルWi-Fiルーターの「Wi-Fi STATION HW-01H」が29日に発売されている。

ドコモの3.5GHz帯のサービス
「Wi-Fi STATION HW-01H」

 ドコモの3.5GHz帯は、既存の周波数と組み合わせるキャリアアグリゲーションでの利用が前提になっている。サービス開始当初に3.5GHz帯のエリアとなるのは、主要駅周辺など限られている。一方、既存のユーザーがいない新規の周波数帯となるため、しばらくは混雑の少ない環境での利用が見込める。

 6月29日のエリアとして発表されているのは、札幌、仙台、金沢、名古屋、栄、梅田、難波、松山、広島、博多、天神の各駅周辺。また東京の山手線の主要駅、大阪の環状線主要駅の周辺もエリアになっている。東名阪で主要都市の主要駅からエリアが構築されていく方針。

 ドコモは3.5GHz帯(バンド42)で40MHz幅を使用。20MHz幅(110Mbps)を2つという2波で提供する。通信方式は、こちらも同社初となるTD-LTE方式を採用している。ドコモはすでに、2GHz(バンド1)、800MHz(19)、1.5GHz(21)、1.7GHz(3)の各周波数帯でLTEを提供しており、3.5GHz帯は、ドコモとして5番目のLTEの周波数帯になる。

 ドコモは3.5GHz帯を、都市部におけるキャリアアグリゲーション向けの周波数帯として展開する方針で、まずは1.7GHz帯との組み合わせで下り最大370Mbps(理論値)として提供する。今後は2GHz帯との組み合わせも予定。この場合、対応端末では下り最大332.5Mbpsになる。

 「Wi-Fi STATION HW-01H」は、1.7GHz帯と3.5GHz帯(20MHz×2)を組み合わせた、3波のキャリアアグリゲーション(3CA)に対応。通信速度は150Mbps+110Mbps+110Mbpsで下り最大370Mbpsに対応する。同端末はほかにも、3CAとして2GHz+3.5GHz、、2GHz+1.5GHz+800MHzに対応。2CAでは2GHz+1.5GHz、800MHz+1.7GHz、2GHz+800MHzもサポートしている。