【Mobile World Congress 2013】
海外版「らくらくスマートフォン」を展示する富士通ブース
(2013/2/26 18:22)
日本のメーカーとしては、富士通もMobile World Congressに出展している。富士通初の海外向けスマートフォン「STYLISTIC S01」の展示スペースが、ブースのほぼ半分を占めており、「STYLISTIC S01」を前面に押し出す展示となっていた。
「STYLISTIC S01」は、NTTドコモの「らくらくスマートフォン」をベースとしたスマートフォン。シニア層などに向けてユーザビリティの向上が図られている。本体のサイズやデザインといったスペックは、らくらくスマートフォンと同等だが、おサイフケータイ機能が省かれている。ディスプレイは4インチのワイドVGAで、プロセッサはクアルコムのMSM8255、システムメモリは1GBとなり、OSはAndroid 4.0を搭載。防水および防塵仕様にも対応している。本体サイズは130×64×10.9mm。
ソフトウェア面での違いは多い。Googleアカウント非対応だった「らくらくスマートフォン」ではメールや地図、アプリ配信について、Googleではなくドコモのサービスを利用する形だったが、「STYLISTIC S01」ではGoogleのサービスが標準となっている。また、Google Playに対応せず、自由にアプリを追加することはできなかった「らくらくスマートフォン」と比べ、「STYLISTIC S01」はGoogle Playからアプリをダウンロードして利用することが可能となっている。
「STYLISTIC S01」は、フランスの携帯電話事業者であるOrangeで取り扱われ、6月から発売される予定となっている。そのほかの地域での販売は予定されていないが、今回のMobile World Congressのような海外イベントで積極的にアピールすることで、販売地域の拡大を目指している。
このほかにも、富士通によるさまざまなスマートフォンやモバイル製品、あるいはそれらに搭載されている各種技術の展示が行なわれている。
ARROWSシリーズに搭載されている、センシング技術を応用したユーティリティ機能「ヒューマンセントリックエンジン」の展示も行なわれている。通話音声を引き延ばす「ゆっくりボイス」などの機能が、英語で使えることも紹介されていた。
また、富士通製スマートフォンに搭載されている指紋センサについても展示されていた。指紋センサ搭載のAndroid端末は海外でも珍しいこともあり、来場者が実機で試している姿が見られた。