【Mobile World Congress 2012】
グローバル機種が人気のパナソニック、新機種「ELUGA Power」も


パナソニック モバイルコミュニケーションズのブース

 「Mobile World Congress 2012」の前週に、海外再参入のためのグローバルモデル「ELUGA」(エルーガ)を発表したパナソニック モバイルコミュニケーションズは、その「ELUGA」を中心にした展示となっている。

 「ELUGA」は、当初から海外展開を念頭に置いて開発されたモデルで、このELUGAをベースとし、NFCをおサイフケータイに変更した日本国内向けモデルが、NTTドコモの「P-04D」やソフトバンクの「102P」となる。まだ「ELUGA」を採用し販売する海外の携帯電話事業者は発表されていないが、すでに交渉は進んでいるとのことで、今春にもヨーロッパで販売される予定。

 ELUGAは防水・防塵仕様ながら123×62×7.8mm、重さ103gのコンパクトなボディに仕上げられたモデル。ディスプレイは4.3インチ、540×960ドットで、1GHzのデュアルコアプロセッサ(OMAP4430)を搭載。当初はAndroid 2.3.5を搭載して発売されるが、夏頃にはAndroid 4.Xにアップデートされる予定となっている。防水規格はIPX5/IPX7相当。

 ブースでは、発売前ながら、来場者が自由に触れる実機の形で展示されていた。実際に操作したところ、完成度は高く、まもなく商品として登場することを感じさせた。

ELUGA。ディスプレイは有機ELを採用しているNFCに対応。派生モデルの国内版はおサイフケータイに載せ替えられている

 ELUGAシリーズのよりハイパフォーマンスなモデル「ELUGA Power」も併せて展示されている。こちらは「Mobile World Congress 2012」会期中に発表されたばかりの開発中のモデルで、登場は夏頃になる見込み。

 「ELUGA Power」は5インチのHDディスプレイを搭載し、Android 4.0を採用している。大きさは136×70×9.6mm、重さは133gと、ELUGAよりも一回り大きい。ELUGA同様に防水仕様となっていて、より大きなバッテリー、より強力な1.5GHzのデュアルコアCPU(Snapdragon S4)を搭載している。ELUGA同様にNFCをサポートするほか、30分で50%の充電ができる急速充電機能にも対応している。

ELUGA Power。開発中の展示モデルには、GALAXY NEXUSなどと同じ、素のAndroid 4.0のホーム画面が搭載されていた5インチディスプレイということで、少々サイズ感がある

 パナソニック モバイルコミュニケーションズは、長らく海外市場から遠ざかっており、「Mobile World Congress」への出展も久しぶりになる。ブースもそれほどの広さが確保されてなかったが、「ELUGA」「ELUGA Power」への注目度は高く、多くの業界関係者やプレスが両機種を触ろうとブースを訪れていた。

 同社ブースには、ELUGAシリーズ以外にも、日本国内のスマートフォンが展示されていたほか、グループ企業であるパナソニック システムネットワークスが海外で販売している、日本の「らくらくホン」のようなコンセプトのシンプルなフィーチャーフォンを展示していた。

国内モデルの展示コーナーパナソニック システムネットワークスの「KX-TU320」。同社の前身となる九州松下電器由来のKX型番となっている



(白根 雅彦)

2012/2/29 14:10