【Interop Tokyo 2010】
NEC、同社製のタブレット型Android端末をデモ


NECのブース

 NECのブースでは、クラウドサービスを紹介するコーナーで、タブレット型Android端末の試作機「LifeTouch」が展示されていた。NECが開発を手がける端末で、OSにAndroidを利用しながら、同社のイメージするクラウド型サービスに適応できる端末として、10月より出荷が開始される見込み。

 NECは、2009年12月の発表会でAndroid端末を用いたクラウドサービスの提供を発表しており、同時に立ち上げたAndroid情報サイト「andronavi」を通じてCamangi製のAndroid端末を試験提供している。同発表会ではNEC製の端末も開発すると発表されていたが、今回のInteropの会場ではその製品版となる「クラウドコミュニケーター LifeTouch」のモックアップを展示。加えて、プロトタイプの端末を用いて実際に動作するデモンストレーションも実施している。

 「LifeTouch」は、出版社やISP、ライフライン系企業やホームセキュリティ系企業など各種のプラットフォームを抱える企業がカスタマイズしてエンドユーザー向けに提供する端末となる。このため、デモの内容はあくまで実際の利用を想定した内容となっている。デモでは、電子書籍のビューワーアプリや、家庭内の電力消費量を把握できるアプリ、エンターテイメント系のビューワーアプリなど、さまざまなアプリが紹介されている。

 NECは端末とサービスプラットフォームを組み合わせたソリューションとして「LifeTouch」を提供する。各企業はサービス提供者として、搭載されるソフトの内容をカスタマイズできるほか、端末のボタンの数やキー形状も変更できるという。

 「LifeTouch」は7インチ、800×480ドット、抵抗膜タッチパネルのTFT液晶を搭載し、CPUにARM Cortex A8を搭載する。OSはAndroid 2.1。無線LANとしてIEEE802.11b/gをサポートするほか、Bluetooth 2.1+EDR、3メガピクセルカメラ、GPS、加速度センサー、地磁気センサー、照度センサーを装備。ステレオスピーカー、マイク、SDHCカードスロット、3.5mmジャックなども搭載している。

 バッテリー駆動時間は約8時間で、大きさは219×119×13.9mm、重さは約400g。採用企業向けカスタマイズとして、3G通信機能、赤外線通信、ボタンデザイン変更、ボディカラーバリエーションに対応できるとしている。

「LifeTouch」標準モデルのモックアップ
7インチの画面で400gと比較的軽量だ背面にはカメラを装備
こちらはプロトタイプによるアプリのデモ感圧式タッチパネル
電子書籍ビューワーアプリの本棚表示家庭の電力メーターと連携した際のサービスをイメージしたアプリ
家庭の家電などを設定できるアプリのイメージエンターテイメント系サービスのアプリイメージ

 



(太田 亮三)

2010/6/9/ 16:54