【CTIA WIRELESS 2010】
京セラ、Android端末「Zio」を発表


Zio M6000

 京セラの米国法人、Kyocera Communicationsは、Android搭載のスマートフォン「Zio(ザイオ)M6000」を発表した。2010年第2四半期に発売される予定で、「今後3カ月のうちに登場する」(同社ブーススタッフ)とのこと。

 「Zio」は、Android 1.6搭載のスマートフォン。チップセットはクアルコム製のMSM7627(600MHz駆動)で、3.5インチのワイドVGA(480×800ピクセル)、26万色表示のTFT液晶ディスプレイ、320万画素カメラを搭載する。対応する通信方式は、CDMA2000 1xEV-DO Rev.A、Wi-Fi(IEEE 802.11b/g)で、画面下部には静電式のホームボタン、メニューボタン、バックボタン、検索ボタンのほか、発話/終話キー、トラックボールが用意されている。大きさは16×58.6×12.2mm、重さは105g。

 ユーザーインターフェイスは、Android標準のものとなる。展示されていた端末は実機で、完成度が高く、発売が近いことを窺わせた。実際に操作してみると、CPUの速度もあってか、1GHzのアプリケーションプロセッサ搭載のAndroid端末よりもやや軽快さに欠ける印象を受けた。ただし、もたつくと言うほどではなく、ストレスなく操作できそうな仕上がりとなっている。

最近のフルタッチ型スマートフォンと同程度のサイズ右側面
左側面背面
メインメニューAndroid 1.6を搭載
トラックボールなどロック画面
カメラ撮影画面

 ブースの一角は、LTE関連の展示で占められている。展示内容は、先月スペインで開催された「Mobile World Congress」と同じ。展示されていた機器は、電波を遮断する箱(シールドボックス)に、基地局設備へ繋がるアンテナと、端末装置に繋がるアンテナを置き、1.5GHz帯(10MHz幅)で電波を発し、通信を行っている。京セラの担当者は、他社のLTE装置との違いについて、「京セラの設備は、無線部分とベースバンド部分を一体化している。現時点では他社はこれらの装置が別々になっている」として、基地局装置の小型化に一日の長があると説明していた。

LTE展示コーナーシールドボックス内にアンテナ
高画質の動画をダウンロードし、テレビ電話アプリで上下の通信を行う平均で下り51Mbps程度。上り速度は1Mbpsに満たないが、デモで用いたテレビ電話ではそこまでの速度を求めないためという

 このほか、同社ブース内には、コンセプトモデルを紹介するコーナーや、先月発売されたという「Torino S2300」をはじめとする既存機種の体験コーナーが設けられている。

京セラブースKyoceraとロゴが入ったAndroidのキャラクター
DOUBLE CLEARと名付けられたコンセプトモデルCOLORED LAYER
ORGANIC TRANSPARENTTorino S2300
右側面左側面
背面Domino S1310
右側面左側面
シンプルで小型のストレート端末だ背面

 



(関口 聖)

2010/3/24/ 13:39