【2015 International CES】
パナソニックのAndroidデジカメ「DMC-CM1」に迫る
(2015/1/9 12:50)
パナソニックは同社のデジタルカメラ「LUMIX」シリーズの展示コーナーで、Android搭載のデジタルカメラ「DMC-CM1」を展示している。
DMC-CM1は、スマートフォンとデジタルカメラの両方の特性を持つ、一風変わった端末だ。LUMIXシリーズのデジタルカメラとして、大型のセンサーやレンズを搭載する一方で、LTE対応のAndroidスマートフォンとしての機能も持っている。
ホーム画面などAndroidの通常のものが搭載され、タッチパネルで操作するなど、一般的なAndroidスマートフォンとして利用できる。通常のスマートフォン同様、普段は電源を切らず、スリープモードの待機状態にしたまま持ち運ぶ。
Android 4.4(KitKat)を搭載し、チップセットはSnapdragon 801、メモリは2GB、ストレージは16GB。ディスプレイサイズは4.7インチのフルHD。外部ストレージは最大128GBのSDXCメモリカードに対応する。
デジタルカメラとしては、1インチというコンパクトデジタルカメラとしては大きめのセンサーとLEICA(ライカ)ブランドのレンズを搭載。ソニーのRX100シリーズなどと同等の、高級コンパクトデジタルカメラに位置づけられる。レンズはf/2.8、単焦点28mm相当のLEICA DC ELMARITでシャッターは機械式。センサーの解像度は20.1メガピクセルで、4K(毎秒15フレーム)の動画撮影にも対応する。
撮影時にはシャッター速度優先、露出優先、マニュアルなどの撮影モードも利用できる。ただし細かい設定ができるのはプリインストールされている専用カメラアプリを使ったときだけで、サードパーティ製アプリで撮影するときは、フルオートでの撮影となる。逆に言うとフルオート撮影ならAndroidのカメラとして利用することが可能で、たとえばQRコード認識やUstream中継などにも利用できるという。
画像処理エンジンにはパナソニックのデジタルカメラで採用されている「ヴィーナスエンジン」の演算チップを搭載するなど、デジタルカメラとしての性能はLUMIXシリーズとして設計されている。RAW撮影にも対応するが、RAW画像はメモリカードに記録されるだけで、Android側からはJPEG画像を扱うことになる。
本体のサイズは135.4×68.0×21.1mmで重さは204g。バッテリー容量は2600mAh。
すでに欧州で発売済みだが、今回のInternational CESに合わせ、今年中に米国でも発売することがアナウンスされた。日本での発売は未定。基本的に各国で同じ仕様で販売される予定だが、LTEの対応周波数などは国・地域によって変更されるという。欧州での価格は約900ユーロ(約12.7万円)。
DIVAとクリエイティブな写真プラットフォーム
パナソニックブースのDMC-CM1の横では、スタートアップ企業のDIVA Networksによる協業も展示されていた。LUMIXシリーズ向けに、クリエイティブな写真を共有するプラットフォームを開発しているという。協業の内容はまだ詳しく発表できない段階とのことで、どのLUMIXシリーズに搭載されるかも明らかにされていないが、一緒に展示していることから、DMC-CM1に搭載される可能性は高そうだ。