本日の一品

くるくる収納! LGの変態モバイルキーボード

 筆者の趣味であるところのモバイルキーボード蒐集、今年の第1段は、昨年末にLGから発売された「Rolly Keyboard」だ。並行して趣味としている、変態モバイルキーボード集めにもの条件にも合致する(一部のマニアには特に)魅力的な製品だ。

LGの折りたたみキーボード「Rolly Keyboard」

 LG Rolly Keyboardは、昨年9月に発表された、Bluetoothのモバイルキーボード。Bluetooth 3.0対応、最大2台までペアリング・iOS/Android/Windows対応と、昨今のモバイルキーボードの主流となっている部分は押さえた性能。電源は単4電池1本で、最大3カ月駆動する。出先でも電源を確保しやすいのはいざというときにありがたい。

一見ただの筒だが……
ロール状に折りたたまれている

 もちろん最大の特徴は折りたたみ機構だ。4列のキー段にそれぞれ溝が切られており、「巻きす」のように折り畳める。巻き取ってマグネットでとめると一本の筒状になる。これまでにも同様のコンセプトで、シリコン性でくるくる巻き込むタイプのキーボード製品があったが、こちらはポリカーボネイトとABS樹脂製とのことで、旧来製品よりもしっかりとした作りになっている。

このように……
引き出すと、4列配置のキーボードになる

 パンタグラフ式のキーは、押下感こそ少ないものの剛性があり、平らな場所さえ確保すればしっかりと打鍵できる。折り畳むと、長さはあるものの面積は驚くほど少なく、カバンの中で邪魔になることもない。

上面はスマホ・タブレットを立てかけるスタンド
同じく上面から電池を入れる。単4電池1本で動作する

 ただし、狭いスペースにキーを詰め込むというモバイルキーボードの宿命から、非常に変態的な配列になっている。3段目、右手ホームポジション下段や2段目あたりに記号類がほとんどなく、そのかわり最上段にまとめて配置されている。ところが最上段はQWERTYから始まるアルファベット部分で、数字キーも兼用している。1つのキーに3つの文字・記号が同居しており、これをどのように入力したらよいのか? 答えは「FNキーとシフトキーの同時押し」である。

 数字はFNキーとの同時押しで、これはモバイルキーボードではよくあるパターン。しかし記号類はFNとシフトを押しながらの入力で、これが実に違和感がある。この原稿の執筆にあたり多用している「ー」を入力するたび、いったん手が止まる。この配列は、慣れるまでに相当な試練が必要になるだろう。

 とはいえ、持ち運びのしやすさで特に優れているのは間違いない事実。覚悟こそ必要なものの、熟練した暁には快適なモバイルライフが待っていることだろう。

iPhone6とサイズ比較。長さはあるが、幅はとてもコンパクト
製品名販売元購入価格
LG Rolly KeyboardLGエレクトロニクス1万5980円

ナカムラ