本日の一品

タバコの新しいカタチ「iQOS」

 筆者のなかなかやめられない習慣の一つが喫煙。といっても、2週間に1本吸えば満足という超ライトスモーカーなのでやめる必要もないのだが。

これまでにない喫煙具「iQOS」

 ヘビースモーカーの方々に言わせれば吸う必要がないくらいの頻度なのだが、さりとて紫煙をくゆらせるのには独特の魅力があり、やめるにやめられない。そんなライトスモーカー向けの新しいスタイルのタバコが発売された。正確には、タバコとその加熱器具のセット売り、それが「iQOS」だ。

 フィリップモリス社から発売された「iQOS」は、新しい喫煙システムの総称といっていいだろう。ヒーターでタバコを過熱する、火を使わない喫煙具と、その充電装置、専用タバコで構成されるシステムのことを指している。

ケース兼充電器に入れて持ち運ぶ。なかなか高級感のある作り
専用タバコ「ヒートスティック」はかなりコンパクトだ

 「ヒートスティック」という小指の先ほどの専用タバコがある。それを「iQOSホルダー」という専用装置に挿入する。スイッチを押すとタバコがヒーターで高温に加熱されて、それを吸い込む。14回の吸い込み、または約6分でタバコ1本分が終了する。専用のケース兼チャージャーに差し込んで再充電するとまた吸えるようになる。

 電子タバコと似ているが、タバコの葉を使っていて、ニコチンが発生する。実際に吸ってみると、独特な味わいはあるものの、不自然というわけではない。葉を燃やさずに加熱しているだけなのでもっと変わった風味になると思っていたが、紙巻きタバコと遜色ない。

ホルダーに専用タバコを差し込み、スイッチを押すと葉が加熱される。燃やさないので灰が出ない

 メリットはいくつかある。紙巻たばこに比べて、副流煙のにおいが少ない。自室内で吸ってみたが、明らかに紙巻タバコよりも部屋に残る臭いが少なかった。また火で葉を燃やさないので灰が落ちない。灰皿無しでタバコが吸えるのはなかなか新鮮だ。とはいえ、非喫煙者にとって不快な臭いであろうことには変わりないので、喫煙できる場所は従来と変わらないところに注意が必要だ。 デメリットは連続で吸えないこと。1本吸い終わると約6分の充電が必要なので、ヘビースモーカーの方々にはお勧めできない。また定期的に専用ブラシによるホルダーの掃除が必要になる。

ホルダーの先端が充電端子になっている
ケースは、iPhone4くらいのサイズ感

 専用タバコとはいえ、価格は20本入り460円と普通の紙巻タバコと同等に設定されている。発売元がフィリップモリス社だけあり、専用タバコはマールボロブランドとなっており、レギュラーフレーバー2種、メンソール2種と選択肢も多い。決してイロモノではないこのiQOS、検討に値すると思われる。

製品名販売元購入価格
iQOSキット(専用ホルダー、チャージャーケース、充電器、ケーブル、清掃ブラシ)フィリップ モリス ジャパン9980円
専用タバコ(20本入り)フィリップ モリス ジャパン460円

ナカムラ