本日の一品
クリップのようだけど、どこかひ弱な「切り取り型インデックス」
(2015/4/13 06:00)
世の中には全く違う目的のモノなのに、紛らわしい形状をした商品が溢れている。ペンケースのような葉巻専用ケースがあったり、歯ブラシのようなお掃除ブラシがあったり、歯磨き粉チューブそっくりな入れ歯の固定剤があったりする。
今回、筆者がパッと見て即決で購入してしまった「link index clip」がまさにそれだった。衝動買いが得意のせっかちな筆者は、パッと見で気に入ったものがあると、指先からの感覚指令が大脳に届くことなく、脊髄反射的に財布に手が伸びてしまうことが多く、過去にも何度か痛い失敗を繰り返している。
今回の商品が失敗か否かの結論を出すにはまだまだ時期尚早だが、間違って買ってしまって、自宅に持ち帰ってから本来の使途を認識したことだけは確かだった。
パッケージングされた「link index clip」をパソコンの液晶画面を通して見た時、直感的に「ちぎって使うクリップ」だと思ってしまった。素材も紙だとは思わず、マットなプラスティックだと錯覚してしまった。
このとき、このリング形状を拡大して見るなり、説明を詳しく読むなりすれば、チョット賢くて少しセンスのある人なら「ちぎって使うインデックス」だと理解したに違いない。いずれにせよ、商品はリング状に連なった内の一つをリングの中からちぎって利用するように作られているモノだ。
試しにワンピースをちぎってみると、紙なのでいともたやすい。実際にそのワンピースで2枚ほどの紙をクリップしてみると、商品の裏書にあるように、「クリップではありません。インデックスとして使用ください」というアンダーラインの但し書きの意味がよく分かる。
おまけに追加の注意書きとして「長時間紙を挟んだ後は、開いてしまい再利用できない場合があります」とも記述されている。クリップ機能は商品説明にあるように期待は出来ないので、実際にインデックス(しおり)として愛読書に使ってみた。
本の中の気がかりなページに、リング状のインデックス・クリップの一つを引きちぎってクリップするスタイルはクールな雰囲気だが、インデックスとしても、link index clipはやっぱり、なんとなく”ゆるい”のだ。
しかし、この結果から、この商品は意味がないのかと言えば決してそうとは言い切れない。なんといってもデザイナーズブランドだ。そして引きちぎった一片が60円もするセレブアイテムだ。
ハードカバーの分厚い洋書の最後に、link index clipを常時リングのまま挟んでおき、気になるページに出くわす度に、その中から一片を引きちぎって、多少ゆるいがページのインデックスとして頷きながら挟むのだ。
クールを遥かに超えたそのシュールなパフォーマンスを周囲にひけらかすには最適のアイテムだ。何かが違うと思わせる演出アイテムとしてならお薦めの一品だ。決して負け惜しみでは無いのでそのつもりで……。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
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link index clip | MARK'S | 1200円 |