本日の一品

片手で開閉可能、スマホも置けて部屋が片付くケーブルボックス

 ここ数年ですっかり認知度が高まり、家電量販店でもコーナーができるほどバリエーションも豊富になったのが、余剰ケーブルを収納する「ケーブル収納ボックス」だ。なにせこれだけの家電製品が氾濫しているわけで、ケーブルを片付けて部屋をスッキリ見せたいというニーズはどこの家庭にもある。量販店では、卓上におけるコンパクトな製品から、電源タップごと収納できる大型の製品まで、さまざまなタイプが売場を彩っている。

ケーブルボックス「ユーティリスト」。ホワイトのほかに天然桐を採用した木目調もラインナップされている

 ところでこのケーブルボックス、使いはじめの時点ではおおむねどの製品も満足度は高い。これまで乱雑に散らかっていたケーブルを押し込んで、見た目をスッキリ見せるという機能は、どの製品でもそう大きな違いはないからだ。

 ところが使い始めてしばらく経つと、製品の差が徐々に現れるようになる。というのも、蓋が開けにくく内部にアクセスしづらい製品は、新しいプラグを挿したり、ケーブルをつなぎ替えたり、あるいは長さを調節したりといったメンテナンスがしづらく、むき出しの状態よりも使いにくくなってしまうのだ。そのうち中の電源タップから別の電源タップを分岐させてケーブルボックスの外に設置し、こまめな抜き差しはそちらで行うようになったりする。ここまでくると本末転倒も甚だしい。

反対側から見たところ。全体的にスクエアなフォルム
上部のフタと、内部の仕切り板を取り外したところ。幅が広い電源タップを収納する場合は、仕切り板は使わないこともできる

 その点、今回紹介するケーブルボックス「ユーティリスト」は、上部のフタを片手で簡単に開閉できるので、思い立ったらすぐにプラグの抜き差しやケーブルの長さ調節が行える。また内部は仕切り板が用意されており、電源タップの収納スペースと、ケーブルの収納スペースに分かれているので、新しくプラグを差し込むにあたってまずは電源タップを覆っている余剰ケーブルをどけなくてはいけない……といったこともない。

フタと仕切り板をセットした状態。フタは扉を開くように開閉させられる
今回は機材の関係でややコンパクトな電源タップを用いているが、全長34cmまでの大型タップをまるごと収納できる
片方の列に電源タップを置き、もう一方の列に余剰ケーブルを収納することで、プラグの抜き差しも容易になる

 ケーブルは左右どちらからでも引き出せるほか、フタに設けられたスリットを通じて上部に引き出すこともできる。そのため、ケーブルボックスの上にスマホを置いて充電するという芸当も可能だ。幅は14cmあるので、スマホのほか、8型くらいまでのタブレットであれば本体からはみ出さずに置くことができる。むしろこちらのほうが、使い方としてメインになる人もいるのではないだろうか。

片方の面はケーブルが通しやすいよう、上まで切れ込みが入っている
もう一方の面は切れ込みはなく、穴が空いているだけ。電源タップの元ケーブルはここを通すとよいだろう
本体上部はスマホや小型タブレットを置いて充電するのにちょうど収まりがよい幅

 素材は木の合板(MDF)なので、プラスチック製のケーブルボックスのように、ホコリを防ぐはずがかえって静電気で吸い寄せてしまうこともなく、また適度な重さがあるので、ケーブルの反発力に負けて引きずられることもない。価格的にはもう一声ほしいところではあるが、すでに所有しているケーブルボックスの使い勝手の悪さに手を焼いている人、機能性の高いケーブルボックスを探している人であれば、使ってすぐにその価値が感じられるであろう一品だ。

製品名販売元購入価格
ケーブルボックス「ユーティリスト」URBAN UTILITY4980円

山口 真弘