“現像”するドキドキ感が味わえるトイデジカメ

「CLAP YOUR HANDS」

　先日、友人からSUPERHEADZ INa BABYLONから発売中の「CLAP YOUR HANDS」というトイデジカメをもらった。これが使ってみると思っていた以上に楽しかったのでご紹介したい。

　本製品はおもちゃのような見た目と質感で、ビビッド系のカラーリングが施されたオシャレなアイテム。非常に小さくて軽く、ポケットに入れていても重さはまったく気にならないので、ちょっとしたお出かけでも気軽に持っていけるのが特長だ。

長辺は約7センチ、重さは20g台というスペックで、持ち運びは楽々。対応メディアはmicroSDカード

　電源を入れ、シャッターボタンを押すだけで撮影が完了するのは一般的なデジカメと同じなのだが、肝心のファインダーが見当たらない。ならばどうやって構図を決めるのかと言えば、ズバリ「勘」だ。「この位置ならどんな写真が撮れるんだろう？」と想像しながらシャッターボタンを押すという、なんともアバウトな撮影方法で、本当に撮れているのかちょっと不安になる。

カメラ背面に穴があったのでこれがファインダーかと思ったが、よく見るとストラップホールだった……

カメラ上方左側のスイッチで電源のオン・オフが切り替わり、右側のボタンでシャッターを切ることができる

　ISO感度は100、絞り値はF2.8に固定され、ホワイトバランスの調整などもできない。また、カメラ本体が小さいため、ちょっとした揺れにも敏感でブレてしまうことが多い。正直なところめちゃくちゃ不便だし、スマートフォンのカメラの方がキレイな写真を簡単に撮れるのは明白だ。しかし、狙い通りの見た目にしようと試行錯誤するのが面白く、カメラが軽いため長時間撮影をしても腕や手への負担が少ないので、むしろ撮影するという行為そのものに没頭できるのはスマートフォンにはない魅力かも。

　カメラ本体に備えられているUSB端子をパソコンと接続すると、撮影した写真の取り込みとカメラの充電が同時に行える。撮影結果が撮ったその場でわからないのはもどかしいが、その分どんな写真が撮れたのかを確認する工程はワクワクする。フィルムカメラで現像する時のようなアナログっぽさを感じ、なんだか懐かしい気分になる

片手で撮るとブレやすい。両手でがっちり持つなどして対策しなければならないのは、手軽なのか、そうじゃないのか……

カメラ側面のキャップを外すとUSB端子が現れる

　200万画素で写真サイズは1280×1024ドットと粗めの画質ながらも、ぼんやりとした淡い色調で写るのがこのカメラの特徴。レンズはF2.8と意外に明るいので、真っ暗でなければ夜でもそこそこ写るのはうれしい。

どこか柔らかい印象を受ける写真を撮影できる

逆光には弱いが、味のある写真が撮れることも

夜の繁華街などの照明は明るすぎて色が飛んでしまうのは残念

撮影場所周辺に木々が多いせいか、街灯の光が緑がかった幻想的な色味になった

　スマートフォンや一般的なデジカメよりも簡単に写真を残せるので、ライフログのツールとして使ったり、子どもの初めて使うカメラとして買い与えるのもアリなんじゃないだろうか。それにしてもこんなシャレオツなカメラをプレゼントしてくれる友人のセンスが良くてうらやましい限り。見習いたいものだ。