14通りのオン・オフが設定できるデジタル電源タイマー

リーベックスの「PT50DW」。電源を自動的にオンオフさせるデジタルプログラムタイマーだ

　レーベックスの「PT50DW」を購入した。コンセントと電気機器のAC電源プラグとの間に挟み込み、時間によって通電をオンオフするデジタルプログラムタイマーである。スイッチの入れ忘れや切り忘れを防止し、ムダを省き節電にも効果がある利用価値の高い製品だ。

　PT50DWは、一般的なダイヤル式の電源タイマーや、キッチンタイマーなどに見られるような、設定した時間が経過した後に動作する方式ではない。本体に時計を内蔵しており、時刻を直接指定する方式なのだ。“デジタルプログラムタイマー”を名乗るだけあって、機能面は非常に充実している。通電オン時刻と通電オフ時刻との組み合わせを最大14通りまで登録可能。それぞれ「毎日」のほか、「特定曜日のみ」、「平日のみ」、「土日のみ」といった週単位の設定にも対応する。使用感はタイマーというより、ビデオデッキの録画予約機能などに近いのではないだろうか。

　オンオフ時刻の設定は、フロントパネルのディスプレイ下に並んだプッシュボタンで行う。最大14通りと登録できる数が多いので煩雑に思えるが、ひとつひとつの手順はデジタルウォッチの時刻合わせや目覚まし時計のアラーム設定などと同じ要領だ。一度登録をすませてしまえば、その後はまったく手を触れる必要がなくなるのがPT50DW最大の長所だろう。プログラム通りのインターバルで自動的に電源が入り、自動的に切れるという動作を繰り返す。スイッチの存在を忘れてしまいそうになる快適さだ。

　ただ、使い方によっては高度な機能が裏目に出ることもあるようだ。設定時刻が重なってしまうと正しく動作しないので、複雑な動作を組む場合には注意が必要になるだろう。また、例えばスケジュールから外れて1時間だけ通電させたいといった場合、登録内容を修正するか、あるいは新たに登録しなければならないため、素早く対処することができない。その場限りの一時的な用途では、旧来のダイヤル式電源タイマーのほうが使いやすいようである。

　PT50DWの本体は一辺が約7cmのボックス形で重量約92g。3cmほどの厚みがあるが、手のひらに収まるコンパクトなサイズである。裏側から直に突き出たプラグは根本が樹脂製フィルムで覆われたトラッキング防止タイプだ。容量は最大1500W。低消費電力の機器なら電源タップなどを接続し、複数機器をまとめて同時にオン・オフさせることもできる。

　今のところ、筆者はこのPT50DWをAC電源式の蚊取り器で活用している。夏場が過ぎれば、ルームライトをつなぎ、常夜灯や防犯灯のコントローラーとして利用するつもりだ。非常に緻密な設定が可能なので、イルミネーションや、店頭ディスプレイの照明などにも応用できるだろう。高機能とリーズナブルな価格を両立させた魅力的な製品である。

内蔵の時計を基準に通電をオンオフする方式。通常、ディスプレイは現在時刻が表示している

最大14通りのオンオフパターンを登録可能。特定曜日のみなど、週単位の指定にも対応する

通電中は青色のLEDが点灯する。かなり明るいので筆者の家では常夜灯代わりにしている

壁などのコンセントに差し込むプラグ。根本を樹脂製フィルムで覆ったトラッキング防止タイプだ

オンオフさせたい電気機器の電源プラグは右側面に差し込む。容量は最大1500W

バックアップバッテリーを内蔵しており、コンセントから抜いた状態でも時刻や登録内容は保持される

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